「絶対に許さない!」アジア人差別の愚行に及んだデリ・アリに中国ファンの怒りが爆発!

2020年02月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

新型コロナウイルスの脅威が広がるなかで…

これまでも問題行動で世間を騒がせてきたデリ・アリ。ただ今回の一件は明らかに次元が異なる。(C)Getty Images

 中国・武漢を発生元とする新型コロナウイルスの脅威は、瞬く間に世界を席巻した。すでに全感染者数はおよそ3万5000人で、死者は800名を超えている。パンデミック(大流行)の危機が叫ばれているのだ。

 世界各国は水際での防止策に注力しているが、一方で現在、問題視されているのが東アジア人に対する偏見と差別だ。あたかもウイルスを持ち込む者のように不当に扱われ、欧米の人々は日本人、韓国人、中国人の見分けがつけられないため、被害はより複雑かつ深刻化している。

 そんななか、残念なニュースが英国から舞い込んできた。トッテナム・ホットスパーのイングランド代表MFデリ・アリが、新型肺炎にまつわる"おふざけ投稿"で大バッシングを浴びているというのだ。

 デリ・アリはSNSアプリの「スナップチャット」を使って、友人グループのアカウントにひとつの動画を送信。それを英紙『Daily Star』が入手し、スクープ記事として公開した。

 現地時間2月6日、アリはオフを利用してUAEのドバイへ友人たちと小旅行に向かう間際で、ロンドン・ヒースロー空港のラウンジに腰をおろしていた。巨大な黒いマスクでがっちりと"防備"している。

 そして彼は「コロナだぁぁぁぁぁ。音を上げてよく聞いてね」と語りだし、後方に座っている見ず知らずの東アジア人らしき人物を撮影。こちらに気づいていないと見るや、カメラをズームアップ。すぐさま画面が切り替わり、アリは近くのテーブルの上に置かれた携帯用の消毒液を映し出し、「ウイルスが俺をキャッチしたいなら、もっと素早く動かなきゃだな」と冗談めかして綴ったのだ。

 人種差別的だと捉えられても反論はできないだろう。しかも一連の語りかけは明らかにおふざけ気味で、軽率にすぎる行為と言わざるをえない。

 
『Daily Star』紙は中国側の反応として、「まったく不謹慎。特定の人物を晒して、コロナウイルスをジョークに使うなどもってのほかだ」「世界中で多くの方が亡くなっているのに、どうすればこのような差別的な行動ができるのだろうか」といった意見を紹介している。

 事の重大さに気づいたアリはすぐさま謝罪に追い込まれた。土曜の夜になって動画を公開。「スナップチャットに掲載した動画に対して深く後悔しています。明白に侮辱にあたるものだと分かり、すぐに削除しました」と語り、「私が意図したものとは違っています。侮辱を感じられたすべての方々に、心からの誠実な謝罪を示したいと思います」と続けた。

 だが、そう簡単に済まされる問題ではなさそうだ。

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