【ゼロックス杯展望】横浜×神戸| 攻撃的スタイル同士の“港町ダービー”を制すのはJ1王者か、天皇杯覇者か?

2020年02月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

横浜――昨季の優勝メンバー中心の構成だが、バックアッパーを試す機会も

横浜=故障者/なし 出場停止/なし
神戸=故障者/なし 出場停止/なし

富士ゼロックス・スーパーカップ
横浜F・マリノス×ヴィッセル神戸
2月8日(土)/13:35/埼玉スタジアム2002

横浜F・マリノス
【昨季成績】
J1リーグ:1位 勝点70 22勝4分8敗 68得点・38失点
ルヴァンカップ:グループステージ敗退
天皇杯:ベスト16
 
【担当記者の視点】
 5冠へ向けた横浜の挑戦が始まる。

 アンジェ・ポステコグルー監督は「すべてのタイトルを目指す」とぶち上げ、さらなる野心を燃やしている。

 昨季、15年ぶりにリーグタイトルを獲得したが、選手たちの欲は満たされていない。「マリノスのイメージを変えるためにはタイトルが必要。去年、優勝したとはいえリーグ戦は15年ぶりで、ほかのタイトルもなかなか獲れていない。明日もタイトルがかかっていることに変わりはない。たかが1試合かもしれないけど、マリノスのイメージをそういうところから変えていきたい」とキャプテンの喜田は鼻息を荒げる。

 そのための方法論は変わらない。ボールを保持しながら主導権を握り、仲川輝人やマルコス・ジュニオールらのコンビネーションで相手ゴールを狙う。結果だけでなく内容で強烈なインパクトを与えた攻撃的なスタイルは2020年も健在で、プレシーズンはスタートポジションにとらわれない流動的なボール回しに磨きをかけてきた。

 オフにはさらなるアップデートを図るための補強を行なったが、シーズン開幕時点では昨季のメンバー中心の構成になりそうだ。主力の大半が残留しており、チームとしての土台はすでに出来上がっている。

 気がかりなのは石垣島での1次キャンプ中に負傷離脱したエジガル・ジュニオと畠中槙之輔のコンディションで、二人は今年に入って対外試合を行なっていない。今週に入って完全合流したものの万全な状態とは言えず、90分フル出場は難しいかもしれない。貴重な実戦機会で現在地を確かめると同時に、同じポジションのバックアッパーを試す機会にもなりそうだ。

 横浜は良い意味で何も変わっていない。

「去年優勝したことで今年はさらに対策されるかもしれないけど、それ以上に自分たちのサッカーをやる。相手に合わせるのではなく、自分たちのサッカーをどう表現するかにベクトルは合っている」(朴一圭)

 神戸もイニエスタも、関係ない。自慢のアタッキングフットボールで目の前の相手を粉砕するのみだ。

取材・文●藤井雅彦(ジャーナリスト)
 

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