「静かなる象徴」「風変わりな賭けだった」サンプドリア加入の吉田麻也に対する伊移籍専門記者の評価は?

2020年02月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

「スシからフィッシュ&チップスへの移行は…」

12人目のセリエAプレーヤーとなる吉田。 (C) Getty Images

 欧州における冬の移籍市場最終日である1月31日、日本代表DFの吉田麻也が、プレミアリーグのサウサンプトンからセリエAのサンプドリアに、今季終了までの期限付きで加入することが発表された。これで、昨夏からボローニャに所属する冨安健洋に続き、12人目の日本人セリエA選手が誕生したことになる。

 新クラブは公式声明で「ひとりのキャプテンがサンプに」と、日本代表主将の加入を発表している。

 移籍に精通するジャンルカ・ディ・マルツィオ記者のサイトでは、吉田の紹介記事で「おそらくスシからフィッシュ&チップスへの移行は、彼を納得させなかっただろう。現時点ではリグーリアのストッカフィッソ(タラの干物)をどう思うのかは、分からない」と、少し変わった書き出しで吉田について、こう綴っている。

「ただ、料理のことはさておき、イングランドで吉田は本当に家(ホーム)を見つけていた。彼は静かなる象徴だった。レスターの快挙が岡崎慎司、マンチェスター・ユナイテッドというブランドが香川真司にスポットライトを当てたが、プレミアリーグで最も出場試合数が多いのは、サンプドリアの新戦力だ(154試合出場)」

 さらに、同記者は「最初は外国から来た風変わりな賭けだった。だが、それからサウサンプトンのバンディエーラ(旗頭)になったのだ」と、吉田がサウサンプトンで地位を築いたことを紹介。現在、リバプールで活躍するフィルジル・ファン・ダイクや、ジェノバの地でプレーするマノーロ・ガッビアディーニとは、サウサンプトンでチームメートだったことも触れられている。

 そして、セリエAの先輩である三浦知良や中田英寿への憧れ、ドラガン・ストイコビッチが現役中の名古屋グランパスのユース入団、アヤックス時代のズラタン・イブラヒモビッチに感銘を受けた経歴が綴られ、過去に吉田がユニフォームを交換した選手の思い出を語ったエピソードに言及。そのなかで、イタリアを代表するCBジョルジョ・キエッリーニの名を挙げた吉田には、このようにエールを送っている。

「復帰に向かっているキエッリーニとは、近く再会するだろう。イブラとも。ミウラの街で」

 出場機会を求めての挑戦は、吉と出るか、凶と出るか。吉田の活躍に期待したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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