「デ・ヘアに甘すぎだ」「どうして…」リバプールのゴラッソを取り消したVAR判定に元マンUのキーンも嘆き

2020年01月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

リバプールのレジェンドも苦言

ファン・ダイクとの接触でボールをこぼしたデ・ヘア。そのプレーがファインゴールを取り消すことに……。 (C) Getty Images

 プレミアリーグの大一番で起きたVARを巡るジャッジが物議を醸している。

 現地時間1月19日に開催されたプレミアリーグ第23節、本拠地アンフィールドで5位マンチェスター・ユナイテッドを迎え撃った首位リバプールは、フィルジル・ファン・ダイクとモハメド・サラーのゴールで2-0と完勝した。

 戦前の予想通りに主導権を握ったリバプールが盤石の内容で勝利を手にした一戦で、その結果以上に話題を呼んでいるのが、前半に起きたVAR判定だ。

 1-0で迎えた20分過ぎだった。ロベルト・フィルミーノが鮮やかなシュートを突き刺したかに思えたのだが、直前にファン・ダイクが、相手GKのダビド・デ・ヘアと接触していたとして、ユナイテッド側が猛抗議。結局、VAR検証の末に取り消しとなったのである。
 識者たちもこの判定に懐疑的な声を上げている。現地で試合を中継していた英衛星放送『Sky Sports』で、ゲスト解説を務めていた元ユナイテッドのロイ・キーンは、「間違いなく大きなターニングポイントになった」としたうえで、こう続けた。

「どうして取り消されたのか私にはわからない。まったく理解できない。デ・ヘアに対して甘すぎる判定だ。フットボールは狂ってしまった。ファン・ダイクはゴールキーパーを一瞬たりとも見ていないし、ボールだけを見ていた。あれはファウルにはならない。VARは完璧なシステムかもしれないが、あの場面でファウルを取ったのは、ヒューマンエラーであり、(審判団は)自分たちが何をすべきかすらわかっていない。笑ってしまうよ」

 キーンに同調するように、同じく解説を務めた元リバプールのキャラガーも、レフェリングに対する皮肉をぶちまけた。

「全く傑作だった。VAR大賞をあげてもいい。ファウルなんかじゃないよ。ソフトな当たりだったし、デ・ヘアはボールをこぼしただけだった」

 今シーズンからプレミアリーグでも導入されたVARだが、判定を巡っては、物議を醸すことが少なくなく、イングランドでは活用法の見直しを求める声が強く上がっている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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