【移籍市場超速報】サンプドリア、エトー獲得に本腰。インテルはオスバルド放出へ

2015年01月09日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

1年半の契約をオファーし、エバートンと交渉に入る。

エトーのサンプドリア移籍が現実味を帯びてきた。 (C) Getty Images

【サンプドリア】エトー獲得に本気で動き出す
 
 サミュエル・エトーがサンプドリアに移籍、という話を聞いたら、ほとんどのサッカーファンは冗談だと思うだろう。しかし、サンプドリアのマッシモ・フェレーロ会長は本気で獲得に動き出している。
 
 サンプドリア首脳は1月6日にエトーの代理人と会食し、獲得の可能性を確認したという経緯を、当コラムでお伝えした。その後、サンプドリアは年俸200万ユーロ(約2億8000万円)で2016年6月までの1年半契約をオファーし、交渉に入ったのだ。
 
 エバートンも移籍に反対する意思は持っていない模様で、サンプドリアとエトーが条件面で合意すれば、このビッグサプライズが実現する可能性が高い。交渉の成り行きが注目される。
 
【インテル】オスバルドは放出へ
 
 バイエルンからジェルダン・シャキリを獲得したインテルは、セリエA17節のユベントス戦後、マウロ・イカルディと口論し、ロベルト・マンチーニ監督とも良好とは言えない関係にあるFWパブロ・オスバルドを1月のメルカート(移籍マーケット)で放出する意向を固めた。
 
 本人も出場機会を求めて移籍を望んでいるが、保有権を持つサウサンプトンに戻る、あるいは獲得に乗り出しているアルゼンチンのボカ・ジュニオルスに移籍する意思はなく、イタリアあるいはスペインでのプレーを希望している。
 
 すでにフィオレンティーナが獲得を検討し始めているほか、フェルナンド・トーレスの後釜となるFWを探しているミラン、さらにはトリノ、カリアリ(ジャンフランコ・ゾーラ監督はイタリアU-21代表時代の恩師)も選択肢に挙がっている。
 
【翻訳】
片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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