「え? 僕が得点ランク1位なんですか?」静学らしくない“最高の代役”が王者・青森山田に挑む【選手権】

2020年01月13日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

ここまで5ゴールを記録

決勝はベンチスタートとなった岩本。(C)SOCCER DIGEST

 24年ぶりの決勝に進んだ静岡学園で、鹿島アントラーズ入団内定の松村優太と小山尚紀の両サイドアタッカーとともに、強烈なインパクトを残しているのが、CFを務める岩本悠輝だ。

 9番をつける後輩の加納が万全な状態ではないこともあってスタメンに抜擢されると、1、2回戦で連続ゴール。徳島市立との準々決勝では、「たぶん高校に入って2度目」というハットトリックを達成した。

「あくまでレギュラーは加納なんで……」と謙遜するが、ここまで5ゴールは四日市中央工の森夢真と並んで堂々の得点ランクトップ。決勝の結果次第だが、得点王の可能性も十分に残している。

 準決勝の帝京長岡戦の後に、得点王について話を振ると、意外な答えが返ってきた。

「え? 得点ランク1位なんですか? 知らなかったです。僕は点をたくさん取るタイプじゃないんで」

 CFで起用されているが、元々はサイドアタッカー。好きな選手も、ユベントスのドグラス・コスタと生粋のウイングだ。ただ、両サイドには松村と小山がいる。試合に出られれば、ポジションにはこだわらない。

 個人技に優れた選手がずらりと揃う静岡学園の中で、テクニックでは勝負できないことをよく理解している。

「自分は巧い選手じゃない。だから前からの守備をがんばりたい」

 準決勝の矢板中央戦ではプレゼンスを発揮できなこともあってか、王者・青森山田との決勝ではスタメンから外れた。だが、勝負どころで出番は回ってくるはずだ。

 技巧派集団のなかで異彩を放つ"最高の代役"に注目だ。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)

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