インテル シャキリ獲得に大きく前進、L・ディアッラ獲得にはブレーキ

2015年01月08日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

ボーナス追加で1500万ユーロの最低額に数字を合わせる。

インテルとバイエルンの交渉が進展。いよいよシャキリの移籍が実現か。 (C) Getty Images

 スイス代表ジェルダン・シャキリの獲得に向けたインテルとバイエルンの交渉が、大きな進展を見せている。
 
 競合するリバプールよりもインテルを選ぶという意思を明確に示しているシャキリに対し、バイエルンは難色を示していた。インテルの示したレンタル料200万ユーロ(約2億8000万円)+1200万ユーロ(約16億8000万円)での買い取り義務というオファーが、リバプールのそれ(1400万ユーロ=約19億6000万円=をキャッシュで支払っての完全移籍)と比べて劣っていたためだ。
 
 しかしインテルが1月6日、買い取り時の移籍金を100万ユーロ(約1億4000万円)上積みして1300万ユーロ(約18億2000万円)としたことでバイエルンも軟化。7日にはさらに、チャンピオンズ・リーグ出場権を獲得した場合には100万ユーロのボーナスを追加するという条件を提示して、バイエルンの求めてきた最低額1500万ユーロ(約21億円)に数字を合わせてきた。
 
 バイエルンは9日からドーハでキャンプに入るため、早期に話をまとめるには8日がタイムリミット。インテルのアウジリオSDは8日にミュンヘンに飛び、ルムメニゲCEO、ザマーSDを直接説得し、契約書にサインするところまで漕ぎ着けたい考えだ。
 
 一方、すでに合意に達し、メディカルチェックも終えている元フランス代表MFラッサナ・ディアッラの獲得に関しては、ここにきてブレーキがかかっている。
 
 ディアッラは、所属するロコモティフ・モスクワと給料の未払いなどを巡って争っており、契約不履行を理由とする契約解消を求めてFIFAに提訴していた。
 
 インテルが懸念しているのは、FIFAがディアッラに不利な裁定を下した場合。ロコモティフに対して移籍金が発生する可能性があるため、インテルはディアッラに、この提訴を取り下げて示談による解決の道を探るよう求めているのだ。
 
 これにはさらなる時間を要することは避けられないため、移籍の早期実現には暗雲が漂ってきた。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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