【神戸】“三度目の正直”で悲願の優勝! タイトルを手にした飯倉大樹の率直な感想は?

2020年01月01日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「これがタイトルを獲るっていうことなのかもしれない」

神戸の初タイトル獲得に大きく貢献したGK飯倉。ピンチを救う数々のビッグセーブはもちろん、持ち前のビルドアップでチームのポゼッションを高めた。写真:徳原隆元

[天皇杯決勝]神戸2-0鹿島/1月1日/国立

 ようやく手にしたタイトルだった。

 2017年度の天皇杯決勝(vs.セレッソ大阪)、2018年のルヴァンカップ決勝(vs.湘南ベルマーレ)に続き、今季の天皇杯決勝(vs.鹿島アントラーズ)と、神戸の飯倉大樹は3シーズン連続でファイナルのピッチに立った。

 過去2回は横浜F・マリノスの一員として決戦に挑んだが、いずれも準優勝に終わっている。だが、今回は2-0の完封勝利。神戸の守護神として難敵をシャットアウト。"三度目の正直"で悲願を達成した。

 試合終了時には、どれほどの感情が沸き上がってきたのだろうか――。おそらくは「歓喜」よりも、「安堵」のほうが強かったのではないか。

「あまりにも後半の45分がハードすぎて。優勝とか考えている余裕がなかった。これがタイトルを獲るっていうことなのかもしれないけど」

 2点のリードを得て迎えた後半は、反撃に出る鹿島を相手に押し込まれる時間が増えた。後半のシュート数に限れば、神戸はわずか2本、鹿島はその3倍以上の7本と劣勢を強いられたが、飯倉の好セーブはもちろん、チームメイトの身体を張った守備もあり、クリーンシートを達成した。

 優勝が決まった瞬間、飯倉は「自分に余裕がなかった」とも振り返る。

「すごく嬉しいけど、終わってみたら、泣かなかったし、本当に、(試合中は)『鹿島、つえーな』『点を取られたら、もっていかれるぞ』ということばかりを考えていた。終わった後、何かした記憶もない。気づいたら(酒井)高徳の顔をパンパン叩いていたけど(笑)」

 必要以上に気持ちが高ぶることはなかったようだ。もっとも、取材エリアで見せるその柔らかい表情からは、特別な喜びがその胸を占めていることが十分に伝わってきた。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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