【三浦泰年インタビュー】新たにタイ・チェンマイFCで指揮を執る“ヤス”が渡航直前に決意を語った!

2015年01月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

「『ゆっくり休んで』とも言われたけど、あまり休みたくなかった」

昨季途中、東京Vの監督を辞任。いい気分でなかったのは確かだが、「この経験をどう次につなげていくかが大事だと思っていた」と語る。(C) SOCCER DIGEST

――12月31日にはタイへ出発されるそうですね。新しい挑戦に向けた現在の心境は?(※インタビューは12月28日に行なった)
 
「プロの監督として、非常にモチベーション高く望める状況だと感じていますよ。ただ、モチベーションが高いというと、すごくいい環境でできると考えがちだけど、決してそうじゃない。初めて仕事をする国だし、何が起こるか分からない。自分の監督としてのキャリアをさらに積み上げていく場所だと思っているし、その点は非常に楽しみ。不安もまったくないわけじゃないけど、思い切って高いモチベーションで仕事ができるんじゃないかなと思っていますね」
 
――ただ、2014年を振り返ると、東京Vでの2年目のスタートから、シーズン途中での退任、そしてタイリーグへの挑戦と目まぐるしく変化が訪れました。おそらく心境にも少なからず波があったとお察しますが。
 
「もちろん、途中でチームを去るということに、まったく無感情なわけがないし、自分が育った読売クラブ、ヴェルディ川崎というチームにも想いがないわけじゃない。だけど、プロの監督として必ずいつかはそうなる(辞める)、その日が来る、そういうことを意識しながら、最初に北九州でプロの監督になった。それはきっと勝たせてもそういう日が来る可能性があるし、負けてそういう日が来る可能性もある。それらを含めてプロのサッカー監督の仕事であると、そう考えて監督をやってきた。だから、当然ながら辞めることになって『なんでなんだ』という想いはまったくない。
 
 とはいえ、そうでありながら、ヴェルディを辞めた時は、やはりいい気分でなかったことは確か。ただ、プロの監督として、この経験をどう次につなげていけるかが大事だと思っていた。周りからは『まずはゆっくり休んで』とも言われたけど、正直なところ、あまり休みたくないな、という気持ちは強かったし、早く監督をやりたいと感じていた。チェンマイFCでの合宿も1月5日からスタートすると言うと、『早いですね』と言われるんだけど、2月14日にはリーグ開幕だし、もう十分休んだなという感じなので、今はモチベーションがすごく高いんです」
 
――なるほど。ヴェルディを辞めた後は、いろんな感情の葛藤があったとはいえ、早めに切り替えて次のチャレンジのために準備を始めていたわけですね。
 
「そうですね。もう自分自身、次のチャレンジにトライするという意思が非常に強かったので」

次ページ「第一印象は、この国では監督をやらないだろうな、というものだった」

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事