「仕事をくれ…」リバプール不動の左SBの7年前のツイートが話題に! 驚異的な飛躍の裏にあった波乱万丈のキャリア

2019年12月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

世界一を経験したSBの信じがたい過去

左サイドを縦横無尽に駆け回るロバートソン。クロップ監督のゲーゲンプレスを体現するうえで欠かせない存在だ。 (C) Getty Images

 リバプールがクラブ創設127年目にして、ついに世界の頂点に立った。

 現地時間12月19日にカタールのドーハで行なわれたクラブワールドカップ決勝で、南米王者のフラメンゴ(ブラジル)と対戦したリバプール(イングランド)は、延長戦にまでもつれ込む激闘の末に1-0で勝利。クラブ史上初の世界一となった。

 昨シーズンに14年ぶりのチャンピオンズ・リーグ戴冠を果たした勢いそのままに、世界一となり、合計6度の国内リーグ制覇を達成した1980年代の黄金期を彷彿とさせる強さをかんじさせるリバプール。名将ユルゲン・クロップが率いる精鋭軍団において、いまや不可欠な存在となっているのが、無尽蔵のスタミナを武器に攻守両面で貢献する左SBのアンディ・ロバートソンだ。

 そんな何事にも全力プレーがモットーのスコットランド代表SBの"とある"ツイートが話題となっている。それは今からおよそ7年前の2012年8月に、自身のツイッターでつぶやかれたものだ。

「この歳で、金のないゴミだ。 #needajob」

 この頃のロバートソンは、サッカー選手として苦境に立たされていた。母国の名門セルティックのアカデミーを「身体が小さすぎる」という理由で追われ、15歳でセミプロに相当する4部のクイーンズ・パークに移籍。その新天地では、交通費しか支給されず、グラスゴーの小売店でのレジ打ちのバイトをしながら、サッカーを続けていたのだ。

 7年前のツイートにつけられた"仕事をくれ"というハッシュタグは、心の底から湧き出た本心に違いない。

 その後、13年にスコットランドのダンディー・ユナイテッドと初めてプロ契約を結んだロバートソンは、1年後にプレミアリーグのハル・シティへ移籍。そして昨夏、リバプールへとステップアップを遂げた。しがない小売店のアルバイトから世界一のチームの左SBとなったキャリアは、文字通りのシンデレラストーリーだ。

 クラブワールドカップ決勝後、英公共放送『BBC』の取材に応じたロバートソンは、次のようにコメントを残している。

「僕にとっても重要な意味のあるタイトルだ。ただ、チームを愛するファンにとってこのタイトルが持つ意味を知っていたから、それを叶えられて嬉しいよ」

 波瀾万丈のサッカー人生で、少しずつ階段を上ってきたロバートソンは、まだ25歳。さらなる成長を期待できそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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