「苦しいサッカー人生で…」長谷部誠がブンデス300試合達成に明かした想い。一回り年下の後輩・鎌田大地は――

2019年12月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

「誰でもできることではない」

足かけ12年でブンデス300試合を達成した長谷部。どこまで記録を伸ばすのか。(C)Getty Images

 長谷部誠と鎌田大地が所属するフランクフルトは、現地時間18日に行なわれたブンデスリーガ第16節で、ホームに17位のケルンを迎えた。

リーグ戦では直近5試合でわずか勝点1と調子を落としていたフランクフルトにとっては、是が非でも勝利が必要な試合だった。だが、2点を先制しながら、後半に失速し、2-4で逆転負けを喫している。

 この一戦が、ブンデスリーガ通算300試合目というメモリアルゲームだった長谷部は試合後、「個人的には、そういう数字よりも、今日の勝点3のほうが重要だったし、それが取れなかったのがとても悔しい」と逆転負けを悔やみながらも、こう続けた。

「大台に乗ったというのは、監督やチームメイトなど、本当にいい出会いがあるから。こういう数を重ねられていることは、周りに感謝しなきゃいけない」
 
 12年の歳月をかけて積み重ねてきた300試合。監督が変わっても、チームが変わっても、コンスタントに出場を続けてきたからこそ成し得ることができた偉業だ。

 その中で様々なことを経験してきた。09年にヴォルフスブルクでリーグ制覇の美酒に酔った一方で、14年にはニュルンベルクで降格を味わった。

「個人的にもチームとしても、苦しい時期が色々あった。降格も経験している。もちろん優勝した時もあったんですけど、全体として本当に波の大きいドイツでのサッカー人生ですね」

 どんな時でもへこたれずに、辛抱強く立ち上がってきた。苦しい時でも、そうすれば自分が成長できるかを追い求めてきた。そんな長谷部に対して、一回り年の違う後輩の鎌田も称賛を惜しまない。

「日本人がヨーロッパで300試合。Jリーグでもなかなかできる人がいないのに、ブンデスで長いこと試合に出続けているのはすごい。誰でもできることではないと思う」

 35歳となった今も主軸としてピッチに立ち続け、安定感のあるプレーを見せてくれる。チームメイト、首脳陣、ファンからの信頼は厚い。ここから、さらにどこまで出場試合数を増やしていくのだろうか。

 レジェンドの域に足を踏み入れた長谷部に、まだ歩みを止めるつもりはない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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