【クラシコ展望】バルサの“MSG”がマドリーの堅守を崩せるか。2人の 若きMFの出来がポイントに…

2019年12月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

アザールとマルセロの欠場は小さくない痛手

故障者/バルセロナ=アルトゥール(MF)、デンベレ(FW) マドリー=マルセロ(DF)、アセンシオ(MF)、ハメス(MF)、アザール(FW)、L・バスケス(FW)
出場停止/バルセロナ=なし マドリー=なし

 現地時間18日(日本時間19日4時)、警備上の問題などで延期されていたラ・リーガ第10節の大一番、バルセロナ対レアル・マドリーの「エル・クラシコ」が、前者の本拠地カンプ・ノウで開催される。

 ともに1試合消化が少ないにもかかわらず、仲良く勝点35を積み上げ、得失点差で「2」上回るバルサが1位、マドリーが2位。文字通りの首位攻防戦だ。

 両軍ともシーズン序盤は、とりわけアウェーゲームで苦戦を強いられ、取りこぼしが目立った。だが、リーガのここ5試合はお互い4勝1分け。上り調子なのは間違いなく、白熱した好ゲームが期待できそうだ。

 ホームのバルサは、レギュラーが固まりつつある。そのうちアルトゥールを故障で欠くものの、シーズン序盤は出番が激減していたイバン・ラキティッチが復調しており、問題はないだろう。

 注目は、初クラシコとなるMFフレンキー・デヨングとFWアントワーヌ・グリエーズマン。両雄とも課題だったコンビネーション不足も徐々に改善され、尻上がりに調子を上げているのは心強い。

 このグリエーズマンと、リオネル・メッシ、ルイス・スアレスで形成する「MSG」が、リーグ2位タイの12失点と安定しているマドリーの守備網を崩せるか。
 
 そのマドリーは、エデン・アザールが故障離脱中。左SBのマルセロとともに、欠場するのは小さくない痛手だ。

 崩しの切り札が不在で、アウェーゲームということを考えても、4-3-3ではなく、中盤を1枚増やした4-3-1-2の採用が予想される。チャンピオンズ・リーグのグループステージ第5節のパリ・サンジェルマン戦(2―2)で、まずまず機能したシステムだ。

 ダイヤモンド型になる中盤は、アンカーにカゼミーロ、インサイドハーフにフェデリコ・バルベルデとトニ・クロース、そしてトップ下にルカ・モドリッチが入るだろう。ただ守備時は、モドリッチがサイドを埋めて4-4-2でブロックを作ることになりそうだ。

 キーマンは、21歳のバルベルデだ。アグレッシブな守備に、推進力のある持ち上がり、攻撃のスイッチを入れる縦パスと、攻守に出色のパフォーマンスを披露しており、いまや不可欠なパーツになりつつある。

 このウルグアイ代表MFが、大舞台でも持ち味を発揮し、好調の主砲カリム・ベンゼマにいい形でボールを供給できるかがポイントだ。

 その意味でも、バルベルデとデヨングという若きMFの出来が、勝負の分かれ目になるかもしれない。
 

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