「100パーセントでやれていない自分に気づかされた」神戸DFの那須大亮が、天皇杯後の引退を発表。アテネ五輪では主将も務める

2019年12月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

同じく天皇杯後に引退するダビド・ビジャの会見で…

今夏開催の楽天カップ・バルセロナ戦で86分から出場した那須大亮。写真:徳原隆元

 ヴィッセル神戸は12月16日、所属するDF那須大亮が天皇杯終了後に、現役引退することを発表した。

 鹿児島出身の38歳は、鹿児島実高から駒沢大に進み、2002年に横浜F・マリノスに入団。03年にはJリーグ新人王を獲得するなど、チームの03年、04年とJ1リーグ連覇に貢献。その後、東京ヴェルディやジュビロ磐田、柏レイソル、浦和レッズなどに所属。浦和に所属時の13年にはベストイレブンに選出されるなど活躍し、昨季から神戸に在籍していた。

 今季はリーグ戦出場はなく、ルヴァンカップで3試合、天皇杯1試合の出場などに留まっているが、J1リーグ通算400試合に出場し、29得点を記録している。

 また、年代別の日本代表にも選出され、松井大輔、大久保嘉人や、先日引退を発表した田中マルクス闘莉王らを擁し、オーバーエイジで参加の小野伸二らとともに出場した2004年のアテネオリンピックでは主将も務めていた。

 クラブを通して引退を発表した那須は動画を配信し、「ヴィッセル神戸 那須大亮 重大発表」と題してその胸中を語った。

 動画では、「私事ですが、今シーズンを持って18年間やらせて頂いた現役生活を引退します。18年間で6チームに所属させて頂きました」と過去の所属チームとの思い出を振り返りこう感謝の言葉を語った。

「18年間思い返せば、長いようで短かった現役生活だったと思います。18年間を100パーセントで走り続けてこられたのも、本当に数えきれないくらいの方々に支えられたおかげです。応援し続けてくれた、支え続けてくれたみなさまに、心から感謝しております。ありがとうございました」

 また引退を決めたのは数年前からヘディングの際に脳が揺れる症状に苦しんでいたことを明かし、同じく今季引退を表明しているダビド・ビジャの引退セレモニーでの言葉を聞き、「100パーセントでやれていない自分に気づかされた」ことも大きな要因だったと語った。

「あと2試合大きな目標が残っています。天皇杯優勝をヴィッセル神戸みんなの力で勝ち取りましょう」と動画内で那須も語っていたように、J1リーグは今季の日程を終えたが、神戸は勝ち残っている天皇杯の試合が最大であと2試合ある。

 元日の天皇杯優勝で引退する男たちの花道を飾れるか。神戸は21日にホームで清水エスパルスとの天皇杯準決勝を戦う。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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