「最悪の抽選結果」EURO本大会で“死の組”に入ったフランスに衝撃! デシャンの幸運は尽きたのか?【現地発】

2019年12月03日 結城麻里

現地にも衝撃が走った”死の組”誕生

同組になっ(左から)たポルトガル、フランス、ドイツの各指揮官。デシャン(中央)はさすがに警戒心を強めた。 (C) Getty Images

 フランスに衝撃が走っている。

 現地11月30日夜のEURO2020本大会の抽選会で、まさかの「死の組」に入ったためだ。

 なにしろ、現ワールドカップ・チャンピオンであるフランスが、2014年から18年まで世界王者だったドイツと初戦で相まみえる。さらに、前回のEURO2016の決勝で敗れ、ヨーロッパ王者のタイトルを奪われた相手であるポルトガルとも同居したのだからたまらない。しかも3月末に決定するもう1か国も、プレーオフ組の中では最強国となる可能性が残っている。

 このため、特番を組んでいた現地テレビ各局のスタジオでは、「最悪の抽選結果」、「いや、フットボールファンならこれぞ楽しみ!」、「これしきの相手で怯える必要はない!」と侃々諤々の議論が起きたが、さすがに出演者の多くは顔色蒼白になっていた。

 一方、抽選会の行なわれたルーマニアのブカレストでは、まずアシスタントコーチのギー・ステファン氏がミックスゾーンに登場。「長距離遠征がなく、クレールフォンテーヌを本拠地にできるという点では嬉しい面もあるが、スポーツ面でみればやはり難しい対戦相手に当たってしまったわけで…」と、口元に笑みは浮かべながらも、戸惑いを隠せない様子だった。

 次いで、ディディエ・デシャン監督が出現すると、苦笑と険しい表情の両方をまじえながらこう語った。

「難しいグループだ。ドイツとポルトガルの監督も同じことを思っているだろうがね。仕方ないし、受け止めるしかない。初戦から敵地ミュンヘンでドイツと戦う以上、直ちに激戦に入る覚悟をしなければならない。複雑なグループだ。もしかすると最悪のグループとさえ言えるかもしれない。EUROでは初戦から最高のパフォーマンスを出さねばならない」

 この抽選結果を受けてソーシャルネットも炎上。なかには、「デシャンの"雌猫"が18時45分に失踪しました」というコメントとともに、デシャン監督が大きな猫を抱えてにっこり笑っている写真をアップした者も現われた。

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