1月1日の移籍市場再開を前に! 欧州メガクラブの「強化部門」実力診断|マンチェスター・ユナイテッド編

2014年12月30日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

補強戦略には明確なロジックが存在していない。

ファーガソンの勇退後、マンチェスター・Uは強化の方向性が明確でないまま、行き当たりばったりの補強をつづけている印象だ。 (C) Getty Images

 欧州の移籍マーケットが1月1日に再オープンする。
 
 補強の構想を描き、ターゲットを絞り込み、交渉を進め、移籍オペレーションをまとめ上げるのが、各クラブの「強化部門」だ。いわばフットボールクラブの命運を握る重要なその強化部門、では、どのクラブのそれが優れているのか?
 
 当サイトの連載コラムでもお馴染み、移籍市場を専門にカバーする記者で、各クラブの事情に通じるジャンルカ・ディ・マルツィオ記者が、メガクラブの「強化部門」を診断した!
 
※ワールドサッカーダイジェスト2014.12.18号より
 
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 ファーガソンが第一線から退いたあと、強化の方向性が明確でないまま、行き当たりばったりの補強をつづけている印象だ。スポーツディレクターというポストがなく、強化はエド・ウッドワードCEOがファン・ハール監督と直結する形で担っている。
 
 しかしこのウッドワードに対する代理人の評価はきわめて低く、「サッカーを知らない人物」「カネをドブに捨てている」と公然と囁かれているのが現実。率直に言って、甘く見られている。
 
 事実、補強戦略には明確なロジックが存在していない。今夏獲得した何人かの選手、例えばディ・マリア、ショー、アンデルらの移籍金は明らかに「過払い」で、戦術的な観点から見ても矛盾が多かった。
 
 さらに、ポグバのようなタレントを手にしていながら移籍金ゼロで逃げられ、大金を積んで買い戻そうとしているというのは、許しがたい失策だ。
 
【判定】(力量不足)
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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