「光栄だった」「つらい瞬間もあったが…」アーセナル監督解任のエメリ、ファンへ”お別れ”のメッセージ

2019年11月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

「すべてのファンに感謝している」

ヴェンゲルの後を継いだエメリだったが、残念な結果となってしまった。 (C) Getty Images

 アーセナルは11月29日、成績やプレー内容からウナイ・エメリ監督が退任することになったと発表した。長期政権だったアーセン・ヴェンゲルの後を継ぎ、昨年夏に就任してから約1年半。スペイン人指揮官のアーセナルでの冒険は終わった。

 公式戦で7試合白星がなく、直近のゲームで厳しく批判されていたエメリ。だが、クラブ公式サイトによると、指揮官は「アーセナルの監督を務められて光栄だった」と、恨み節を口にしなかった。

「アーセナルの偉大さを感じさせ、理解する助けとなってくれたことを、すべてのファンに心の底から感謝したい。世界のあらゆるところから我々を支えてくれたファン、エミレーツに来てくれたファン、寒い雨の中でも試合後の私に挨拶しようと待ってくれたファン、そのすべての人たちにお礼を言いたい。そして、私は情熱をもって、責務を感じつつ、努力して仕事してきたと伝えたい」

 エメリは「とにかく、みなさんのためにもっと良い結果を残したかった」と悔しさものぞかせたうえで、選手たちの頑張りをファンに訴えている。

「素晴らしい瞬間も、つらい瞬間もあった1年半だが、このクラブでこの選手たちと、プロフェッショナルで素晴らしい人間性の彼らと仕事できることが、いかに幸運かを忘れたことは一日もない。彼らはユニホームにふさわしくあろうとしてきた。彼らはあなたたちが支えるに値する」

 一部の選手も、エメリにメッセージを寄せた。ダニ・セバジョスは「一緒に過ごした時間において自分を助けてくれたことに感謝したい。今後の幸運を祈る」とツイート。ダビド・ルイスは「全員にとって悲しい日だ。僕らがあなたをがっかりさせてしまったのだから。ボス、申し訳ない!」と謝罪している。

「すべてに関して、監督と素晴らしいスタッフに感謝だ! あなたはハードワークする人だった。結果じゃなく、サッカーに情熱的で、いつも素晴らしい模範だった。今後の幸運を祈る!」

 一方、アーセナルのサポーターズトラストは、声明でエメリ解任について「残念だが不可避だった」と主張。そのうえで「適切な後任を採用することはもっと難しい挑戦だ。そのための適切な人事ができるか疑わしい」と、クラブ上層部を批判している。

「我々はずっと、アーセナルにおいてもっとも重要な変化が必要なのは、より良いガバナンスが必要な経営陣だと主張してきた。今日からアーセナルが本当に前進するというなら、新たな監督を任命するだけでなく、経営陣の刷新も求められる」

 ヴェンゲル体制からの脱却と復活を目指したエメリ政権は、期待された結果を残せずに終わりを迎えた。アーセナルは適切な後任人事でチームを復調させられるだろうか。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事