【松本】0-1の敗戦に「悔しい」と繰り返す田中隼磨。だがこのまま終わるつもりはない

2019年11月23日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「それを、次の試合にぶつけていきたい」

横浜戦で6試合ぶりに先発した田中。攻守両面で魂のこもったプレーを見せたが、チームを勝利に導くことはできなかった。写真:徳原隆元

[J1第32節]松本×横浜/11月23日/サンアル

 6試合ぶりの先発で、相手は古巣の横浜。残留争いの渦中にあるチームを救いたい――様々な想いが、田中隼磨の胸の内には秘められていたはずだ。

 だが、「かける想いと結果がつながらなくて、本当に悔しい」と、山雅の象徴は唇を噛む。

 横浜をホームに迎えた松本は、開始早々に失点。前半は防戦一方だったが、後半はいくつかの決定機を作るなど懸命に攻め立てるも、結局ゴールは奪えず。0-1の敗戦。残り2試合の時点で勝点30の17位と、いまだ降格圏内にいる。

「勝点を取れなかったことを真摯に受け止めて、次の試合に向かいたい。個人的には、勝てないと、すぐ次の試合で代えられてしまう、という気持ちでもありました。次はないという気持ちで、この試合にすべてをかけるつもりで挑みましたけど、こういう結果になって、本当に悔しい」

 先発起用に応えられず、責任を感じてもいるはずだ。田中は「悔しい」と繰り返した。だが、「悔しいだけで、今シーズン、終わりたくない」と言葉に力をこめる。

「あと2試合と考えるのではなく、次の試合に向けて、勝つために、何をしなければいけないのかをより一層考えて。チームにかける想い、今シーズンにかけている想いもある。それを、次の試合にぶつけていきたい」

 誰もが認めるチームの精神的支柱は、まだ何も諦めていない。強い気持ちで、残りシーズン、残留に向けてすべての力を捧げる覚悟だ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
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