クラブを愛するファンへ名将が粋な計らいをみせた。マンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラだ。

　現地11月14日に英紙『The Sun』を始めとする複数の英国メディアが報じたところによれば、グアルディオラは、来る11月26日に本拠地エティハドで行なわれるチャンピオンズ・リーグ（CL）のグループステージ第５節のシャフタール戦で、114人のファンをVIP席に招待するため、レターを送ったという。

　一体なぜ、スペイン人指揮官は、ファンを招待することにしたのか。発端は遡ること２か月前の出来事にある。

　招待されたこの114人は、シティが３-０で勝利したCLグループステージ第１節のシャフタール戦に、敵地ウクライナまで遠路はるばる応援に行っていたのだ。このサポーターの熱心さに心を動かされたグアルディオラが、彼らへサプライズを施したというわけだ。

「驚きのプレゼントだ」と綴った英紙『The Sun』によれば、マンチェスターから4000マイル以上も離れた場所へサポートをしに行ったダレン・ペイジさんは、グアルディオラから送られた直筆メッセージを公開。そこには次のような言葉が記されていたという。

「親愛なるダレンへ。９月18日の水曜日。あなたと113人の献身的なサポーターは、ウクライナでのシャフタール戦を見るために長い旅をしてくれた。私はチャンピオンズ・リーグを勝利で飾れたことを嬉しく思った。

　我々はとても厳しいタフなチームに直面したが、うまくプレーし、試合を支配できた。こういった試合で、あなたたちからのサポートを得ることは、とても重要だ。私はいつも言っているが、ファンなしでは何も起こり得ない。この機会に、選手とスタッフを代表して、素晴らしいサポートをしてくれているあなたたちに感謝をします。グアルディオラ」

　英紙『Mirror』によれば、ダレンさんをはじめとする114人のサポーターに対し、シティは、1人あたり600ポンド（約８万4000円）の「トンネルクラブプレミア」から、10名で１万2000ポンド（約170万円）もする観戦中に高級レストランの食事を楽しめる「トンネルクラブVVIP」など、様々なタイプの豪華シートを用意しているという。

　サポーターへの日頃の感謝を込めた粋な計らいをみせたグアルディオラ。そうした振る舞いも、超一流監督と呼ばれる所以なのだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部