「ああなったら強い」「J1クラス」。敗れた柏の選手たちは大宮に何を感じたのか?

2019年11月03日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

連動したディフェンスから同点ゴールを奪う。

首位・柏との一戦でも、大宮の守備は堅かった。写真:田中研治

 昇格争い直接対決となった大宮戦で、アウェーの柏は1-2で敗れた。3分に瀬川祐輔のアシストでマテウス・サヴィオが先制点を決めたが、42分、44分と立て続けに失点し、そのまま1-2で大一番を落としている。

 大事な試合で敗れ、柏の選手たちは大宮に何を感じたのか? CBの山下達也は次のように述べた。

「崩すのは難しかったですし、J1クラスのチームと試合をしたなという感じはある。あそこをどう攻略するかというのを、自分も含めてチームとして、J1を目指すなかで、しっかり攻略していきたいです」

 確かに、大宮の守備は堅かった。前半終了間際にリードを奪った展開も影響したかもしれないが、特に後半の堅守は顕著だ。だからこそ、瀬川も大宮の堅いディフェンスを認めたうえで、こう話している。

「先制できているので、後半みたいな試合にならないようにしなければいけなかった。ああなったら、大宮も強い。あそこで、どう崩すかというよりかは、あの試合展開に持っていってしまった僕たちのミス」
 振り返れば大宮の1ゴール目も、攻撃面よりも守備面の良さが出た得点だ。前線からの連動したプレッシングで石川俊輝が手塚康平からボールを奪い、すぐさまルーズボールを拾った奥抜侃志がドリブルで持ち運んでネットを揺らした。

 ディフェンス面で柏を上回った大宮は、上位直接対決を制し、11月2日時点で2位に浮上した。首位の柏(勝点75)と勝点6離れているが、消化試合がひとつ少ないため、延期分の36節・福岡戦(11月6日)に勝利すれば、勝点72となる。首位に肉薄できる貴重な1勝だった。

 いずれにせよ、大宮が柏を下し、昇格争いは俄然面白くなった。残り3試合、まだまだJ2も目が離せない。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
 
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