先発復帰の乾貴士、スペイン代表DFの徹底マークに苦戦。エイバルは劇的AT弾で3戦ぶりに勝利!

2019年11月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

88分に追いつかれた後の劇的弾!

持ち味のダイナミックな仕掛けが鳴りを潜めた乾は、最後まで存在感を誇示できなかった。 (C) Mutsu Kawamori

 現地時間10月31日に行なわれたラ・リーガ第11節で、17位のエイバルが、本拠地イプルーアで、7位のビジャレアルを迎え撃った。

 注目を集めたエイバルに所属する日本代表MF乾貴士は、4-4-2の左サイドハーフで、第8節のベティス戦以来となる先発出場を飾った。

 試合は、立ち上がりから積極果敢なフォアチェックを徹底する両軍の睨み合いが展開され、一進一退の攻防戦が続いた。そのなかで乾は左サイドに張り続けて、チャンスメイクの機会を伺ったが、対面に立つスペイン代表SBガスパールの密着マークに手を焼き、持ち味のダイナミックな仕掛けが鳴りを潜める。

 その後も中盤でボールを奪い合うシーンが目立った前半は、互いに枠内シュート1本ずつと決め手を欠いて、スコアレスで終了した。

 迎えた後半、キックオフ直後からギアを上げ、両ワイドを利した積極的な攻撃を見せたエイバルは62分にCKから均衡を破る。オレジャーナの蹴ったピンポイントのボールを長身FWのキケがヘディングでねじ込んだ。

 先手を取ってからも前掛かりにプレスをかけ続けたエイバルは、73分に絶対的ゲームメイカーのカソルラを投入したビジャレアルの反撃を許さず。巧みに時間を消化していった。

 後半もガスパールのマークにあった乾は、サイドに張るだけじゃなく、インサイド気味にポジションを取る工夫を見せると、試合終了間際の85分にはバイタルエリアから惜しいシュートを放った。

 80分を過ぎてからも運動量を落とさずに敵陣でのプレスを徹底したエイバルだったが、88分にカウンターからジェラールに鮮やかな一撃を決められて同点にされてしまう。

 よもやの失点直後も攻め続けたエイバルは、89分にCKからオリベイラが決定的なシュートを放ったが、渾身のショットは相手守護神アセンシオの好守に阻まれてしまう。

 会場に暗雲が立ち込めるなか、ホームチームは土壇場で勝ち越しに成功する。後半アディショナルタイム5分、デ・ブラシスのクロスをオレジャーナが押し込んで劇的なゴールを決めたのだ。

 これが決勝弾となって試合は2-1で終了。劇的な形で3試合ぶりの勝利を手にしたエイバルは、順位を14位に浮上させている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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