低迷するアウクスブルク、「稀代の問題児」とついに決別!

2019年11月01日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

9月には暴力事件を起こしてメディアに登場

アウクスブルクに在籍した約5年間で100試合に出場し、11ゴールを挙げたカイウビ。何とも後味の悪い最後となった。(C)Getty Images

 アウクスブルクが稀代の問題児をようやく手放すことになった。
 
 ドイツ・ブンデスリーガに所属するアウクスブルクは、10月30日にブラジル出身のアタッカー、カイウビとの契約解除を発表した。
 
 14年夏にインゴルシュタットから加入したカイウビは、長身を活かしたヘディングと、ブラジル人特有の足下の巧みさを売りに1年目から活躍。17-18シーズンには33試合に出場し、主力としてチームを牽引した。
 
 そんなブラジル人アタッカーとクラブの関係性にヒビが入ったのは18年の夏。7月のオフ明けのトレーニングにカイウビが姿を現わさなかったのだ。クラブスタッフは何度もコンタクトを取ろうとしたものの、音信不通が続き、3日目にようやくブラジルに滞在していることが判明した。
 
 結局チームに合流したのは、シーズンインから9日目。すぐに話し合いの場が持たれた。そこでカイウビからきちんとした謝罪があったため、クラブは罰金のみで再びチーム練習に参加することを許可した。
 
 その後は、開幕スタメンを飾るなどシーズン前半戦は主力としてプレー。ただし、10月には二度の遅刻が判明するなど不祥事は続いた。
 
 そして、ついにその関係性が修復不能となったのが、そのシーズンのウインターブレイクだった。この時は事前に連絡はあったものの、「個人的な理由」で冬季キャンプへの参加を拒否。結局、そのままシーズン再開後もチームに戻ってこなかった。これには、カイウビの代理人もすっかりお手上げで、「私の理解の範疇を超えている」と頭を抱えた。
 
 19年1月末にはマネージャーのシュテファン・ロイターが、本人と話し合いの場をもち、構想外を通告。2月にスイスのグラスホッパーにレンタルされた。
 
 アウクスブルクにレンタルバックされた今夏は、獲得を希望するクラブが現われずに残留したものの、もはやチームに居場所があるはずもなかった。構想外の状況が続き、メディアに登場したのは、9月には暴行事件を起こした時ぐらいだった。
 
 カイウビの問題が発生して以降、ごたごたが影響したのか、低迷が続くアウクスブルク。今シーズンもここまで降格圏の17位に沈んでいるが、この問題児との決別によって浮上のきっかけを掴めるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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