「イカルディにはミラン移籍の話があった」ワンダ・ナラ夫人がまた放言…

2019年10月29日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

インテル、ミラン、パリSGの関係者は…。

何かとお騒がせなイカルディとワンダ・ナラ夫人。(C)Getty Images

 今夏の移籍期限最終日だった9月2日に新天地を求めた最大のビッグネームが、アルゼンチン代表FWのマウロ・イカルディだった。

 2013年からインテルに所属していたイカルディだが、昨シーズンはチームとクラブの信頼を失ってキャプテンマークを剥奪され、その後は招集拒否など大きな騒動を巻き起こす。今夏にアントニオ・コンテが新監督に就任すると戦力外の烙印を押され、チームから外されて個別トレーニングを積む破目になった。

 当初はユベントス行きを望み、ナポリやA・マドリー、マンチェスター・U、ローマなどからのオファーを拒否したイカルディは結局、移籍期限最終日にパリSGへ1年レンタルで移籍することになった。

 しかし、代理人も務めるワンダ・ナラ夫人によれば、イカルデはインテルにとって同じ都市のライバルであるミランに移籍する可能性があったという。コメンテーターを務めるテレビ番組『TIKI TAKA』で、こう語ったのだ。

「今夏のマウロ(イカルディ)にはミランに移籍する話があったの。個人的にはミラノに残れたほうが、より快適だった。でも、パリSGのようなビッグクラブに移籍することが、彼のキャリアによってはベストだった。フランスでの生活は簡単ではないわ。私は(収録のため)パリからミラノに来たけど、また明日にはパリに戻らなきゃいけない。でも、マウロのキャリアにとっては最高の決断だったわ」

 イカルディのミラン移籍は、『スカイ・スポーツ』で移籍専門記者を務めるジャンルカ・ディ・マルツィオも8月の段階で報じていた通り、実際に水面下で動いていた話なのだろう。

 しかし、それを代理人も兼務するワンダ・ナラ夫人が暴露するのはいかがなものなか。インテル、ミラン、そしてパリSGの関係者には、このいわば内部事情リークに気分を害した人間も少なくないだろう。

 そもそもイカルディがインテルで居場所を失ったのは、ワンダ・ナラ夫人の放言癖が大きな原因のひとつだった。「大きなクラブからオファーがある」、「インテルはマウロを売ろうとしている」と語りクラブ関係者を揺さぶれば、チームメイトや監督への批判も枚挙にいとまがない。しかもそれをテレビやSNSを通じて発信したことで、イカルディは仲間やクラブ関係者の信頼を失ったのだった。

 ワンダ・ナラ夫人はそれをいまだに理解できていないのだろう。今回の発言だけでなく、9月には来年1月の移籍を示唆するような発言をして物議を醸していた。

 イカルディはここまで公式戦7試合で7ゴールと持ち前の決定力を発揮し、パリSGはインテルからの買い取りを考え始めているとも伝えられる。ただ、ワンダ・ナラ夫人が軽口を続ければ、その完全移籍交渉にも悪影響を及ぼしかねない。

構成:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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