[ルヴァンカップ決勝]札幌３（4PK5）３川崎／10月26日／埼玉スタジアム2002
 
　JリーグYBCルヴァンカップのファイナルが10月26日に行われ、３－３でPK戦にまでもつれ込む死闘の末、川崎が悲願の初優勝を果たした。
 
　今大会では、準々決勝からビデオ・アシスタント・レフェリー（VAR）が採用された。決勝でも運用され、度々判定にVARが介入する場面があった。
 
　延長前半の６分には、谷口彰悟がペナルティエリア手前で背後から相手を倒し、１度はイエローカードの判定となったもののVARを確認し、レッドカードに変更になるなど、試合の行方を大きく左右しかねないジャッジも下された。
 
　試合後、Jリーグチェアマンの村井満氏が、今回のVAR実施に対しての見解を述べた。
 
「VARを見ていて、スタジアムにいる一般の方々がどのような映像だったのかを共有できなかったのは、とても課題があるなと思いました。今後の対応としてはスタジアムにいる方にも、VARの判定の風景や、その映像を共有できるように検討してみたい」
 

　また判定の際に、主審がイヤホンを通して助言を求めたり、映像を確認するため、長い時間プレーが止まってしまうことについての問題にも触れた。
 
「判定したあとに時間が長引いてしまうということがあるので、そのVARが本当に必要なところで活用されるような、そういうようなレフェリーの判定上の技術や、判断スピードを上げていくことも必要なのかもしれません。このあたりはJFAと検討していかなければならないのかもしれません」
 
　来年からVARは、J１リーグ全306試合に加え、スーパーカップ１試合、ルヴァンカップ・ノックアウトステージ全13試合、J１参入プレーオフ決定戦１試合の計321試合で導入される。
 
　村井チェアマンは、「来年から本格稼働になりますので、そのあたりも踏まえて対応していきたい」と言い切った。今大会で浮き彫りとなった問題を踏まえ、これからさらに改善を重ね、来シーズンからは出来る限りベストな状態での導入を目指してほしいものだ。
 
取材・文●手塚集斗（サッカーダイジェストWeb編集部）

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