【ルヴァン杯】過去4度の決勝では無得点…川崎の“負の歴史”を断ち切った阿部浩之の評価されるべき決定力

2019年10月26日 本田健介(サッカーダイジェスト)

前半アディショナルタイムに待望のゴールを決める

貴重な同点ゴールを奪った阿部。チームを勢いに乗せた。(C)SOCCER DIGEST

[ルヴァンカップ決勝]札幌3(4PK5)3川崎/10月26日(土)/埼玉スタジアム2002

 川崎は過去4度、ルヴァンカップの決勝に進出しながらすべて無得点で敗戦。リーグ切っての攻撃力を誇りながら、大一番では緊張からか、常に先手を取られ、盛り返せない"負の歴史"を繰り返してきた。

 札幌との決勝で、その"敗戦パターン"からチームを救ったのが阿部浩之だ。またしても先制を許す展開も、0-1で迎えた前半アディショナルタイム、CKのボールが流れてくると、阿部は冷静に蹴り込んで札幌の守護神ク・ソンユンの牙城を崩してみせたのだ。

 この後、点の取り合いとなったゲームは120を終えて3-3のままPK戦へ。2人が失敗した札幌に対し、川崎は車屋紳太郎を除く5人が成功し、歓喜の瞬間を迎えた。
「凄い試合だった」と振り返る阿部は、延長戦ではCB谷口彰悟が退場し、さらにリードを許すなどアクシデントの連続に「何回負けたかと思ったか」と敗戦を覚悟したとも冗談交じりに語る。

 それでも粘り強い戦いで札幌に追い付き、勝利を手にした点には「皆が諦めずに戦えたことが良かった」と評価した。

 ルヴァンカップ初優勝は、GK新井章太の活躍や途中出場で2ゴールを奪った小林悠の決定力など、総力戦で掴み取ったもの。もっともチームを勢いに乗せた阿部の得点は非常に貴重だったと言えるだろう。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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