「僕が浦和に来てから…」ACL決勝進出の立役者・興梠慎三が語った”悲願”とサポーターへの感謝

2019年10月23日 サッカーダイジェスト編集部

「前半ゼロ(失点)で凌げば…」

値千金の先制ゴールでチームに余裕をもたらした興梠。エースとしての仕事を見事に果たしてみせた。写真:徳原隆元

 浦和レッズは10月23日、ACL準決勝第2戦で広州恒大と対戦し、1-0で勝利。2戦合計スコア3-0で決勝進出を果たした。

 序盤からピッチのあらゆる場面で激しいマッチアップが繰り返される肉弾戦で、勝利の立役者となったのは、CFで先発した興梠慎三だった。

 0-0で迎えた50分、右サイドの橋岡大樹からのクロスにジャンプ一番。渾身のヘディングを突き刺して先制点を奪ってみせた。やや押し込まれ気味で苦しんでいたチームに大きな精神的余裕をもたらしたのだ。その後粘り強くクリーンシートで抑えられたのは、この1点があったおかげと言っても過言ではないだろう。

 興梠は試合後、「前半ゼロ(失点)で凌げば、後半に相手は出てくるはずだとみんなと話していました。少ないチャンスでしたけど、モノにできて良かったです」と、値千金の得点を振り返る。

 2013年に興梠が浦和に加入してから、広州恒大のホーム天河スタジアムで、この難敵に勝利するのは初めて。「僕が浦和に来てから、勝ったことがなかったので、勝てて良かったです」と感慨深げに話す興梠はさらに、スタジアムに駆け付けてくれたサポーターへと感謝を述べた。

「このスタジアムに700人ものサポーターが来てくれたので、勝利をプレゼントしたかった。出来て良かったと思います」
 
 こみ上げるのは、そうしたサポーターへの恩返しの気持ちだ。

「今年獲れるタイトルはACLしかない。Jリーグでの残留もそうですけど、まずはこのタイトルを獲りに行く」

 Jリーグではなかなか結果が出ない現状ではあるが(29節終了時点でプレーオフ出場圏の16位と勝点4差の12位)、そう興梠は決意を表明する。

 決勝戦の相手は、アジア制覇した2年前と同じアル・ヒラル。第1戦は11月9日にアウェーで、第2戦は同月24日にホームの埼玉スタジアムで行なわれる。決勝戦でも、頼れるエースのゴールに期待したい。

構成●サッカーダイジェスト編集部
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