「明らかに払い過ぎだ!」低迷するマンUが“600億円”の超大口スポンサーに愛想を尽かされる!?

2019年10月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

ファンは世界で11億人を超える。クラブはあくまで強気に…

今季はすでに3敗目を喫し、プレミアで12位に低迷。名門マンチェスター・Uはいまだ長く暗いトンネルから抜け出せずにいる。(C)Getty Images

 マンチェスター・ユナイテッドの"胸スポンサー問題"が話題をさらっている。

 クラブの伝統である真紅のシャツ。現在その胸に刻まれている文字は、世界有数の自動車メーカー『GM』社の傘下にあるブランド、「CHEVROLET」だ。2012年に交渉が成立し、14年からの7年間という長期契約が結ばれた。総額4億1000万ポンド(約553億円)という胸スポンサー料はいまだ破られていないワールドレコードだ。

 その現行契約が、2021年6月末に満了を迎える。マンU側は契約延長を希望しているようだが、どうやら雲行きが怪しい。GM側がかなり難色を示しているのだ。英国の高級紙『The Times』や大衆紙『Daily Mail』、さらには米ネットワーク『ESPN』などが一斉に報じている。

 それもそうだろう。GMとのスポンサー契約が締結された2012年夏、マンUはまだ名将アレックス・ファーガソンの政権下にあった。だが"サー"は13年夏に勇退し、クラブの迷走がスタートする。GM社が正式に胸スポンサーとなった2014-15シーズン以降、マンUが獲得したタイトルはFAカップとリーグカップを一度ずつ制したのみで、プレミアリーグとチャンピオンズ・リーグでは結果を残せていない。

 オレ・グンナー・スールシャール政権2年目の今季もスタートダッシュに失敗しており、8節を終えたプレミアリーグで12位に甘んじている。英国の各メディアが伝えているのは、GM社側が溜め込んできたフラストレーションだ。社内には「明らかなオーバーペイ(払い過ぎ)だ!」「我々はずっと騙されてきた」「契約を延長するなら減額を!」「もっとクラブの強化にも口を出していいはずだろ!」などなど、不平不満が鬱積しているという。

 
 一方で、マンU側は強気だ。

 民間機関の発表によると、現在世界に散らばるマンU・ファンの総数は11億人をゆうに超えるとされ、スポーツ団体では世界一の数値だという。マンUの経営陣には成績うんぬんではなく、ブランド価値そのものが図抜けているとの自負がある。彼らはGM社に対して、新たに7年間で4億5000万ポンド(約607億円)のスポンサー料を提示。もちろん成立すれば、世界記録の更新となる。

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