【川崎】ついに復帰した10番・大島僚太。出場直後の“ゴールお膳立て”にチームメイトも賞賛

2019年10月10日 本田健介(サッカーダイジェスト)

約2か月ぶりの出場を果たす

79分からピッチに立った大島。勝ち越し弾の起点になった。写真:徳原隆元

 ルヴァンカップの準決勝第1戦で鹿島とホームで対戦した川崎は、3-1で逆転勝利。2年ぶりの決勝進出へ弾みのつく一勝を挙げた。
 
 試合は10分に先制を許す展開も、谷口彰悟が「比較的落ち着いていました。点を取れるという感覚はありました」と振り返ったように、ボールを冷静に回しながらチャンスを窺う。すると、27分にはボランチの守田英正が、相手のクリアボールを上手く蹴り込み、プロ初得点を決めて同点に追いついた。
 
 後半はなかなか好機をモノにできなかったものの、流れを変えたのが、8月10日の名古屋戦のウォーミングアップ中に左足を負傷(左ひらめ筋肉離れ)し、この試合が復帰戦となった大島僚太だった。
 
 79分に交代出場した大島は、その3分後に勝ち越し弾の起点となる。中盤でボールを持った10番は右斜め前方の阿部浩之に鋭い縦パスを通すと、阿部は中央に走り込んだ脇坂泰斗にパス。練習通りだったという華麗な崩しで、脇坂が豪快に勝ち越し弾を決めてみせたのだ。
 
 その後チームはCKから3点目を奪って勝利。大島にとっては素晴らしい復帰戦となった。
 
 当の本人は「途中からだったので無理をせずにガムシャラというか、難しいですが、そういう感覚でした」と語りつつ、「無事に終えられて良かったです。勝てて良かったです」と落ち着き払って復帰戦を述懐した。
 
 もっともチームメイトは能力を称える。谷口は「(ゴールの起点になっても)それでもまだ本調子ではないですからね。ただゲームを変えられる選手がいるのはやはり強みです」と喜び、脇坂は「時間は短く、展開も展開だったのでまだ分からない部分もありますが、やっぱり前を向いてパスを入れてくれるのはありがたいです」と評する。
 
 チームは週末のリーグ戦で湘南に5-0と快勝しており、これで公式戦2連勝。大島の復帰とともにさらに調子を上げる可能性はある。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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