「クソッたれ」「イングランドだったら笑われる」ローマ陣営、劇的ゴールの取り消しに怒り心頭!何があった?

2019年10月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

コメンテーターは生中継の最中にスタジオを後に

試合後、マッサ主審に激しく詰め寄ったフォンセカ監督にはレッドカードが提示された。(C) Getty Images

 10月6日に行なわれたセリエA第7節で、カリアリとホームで1-1と引き分けたローマの首脳陣が、試合後に審判団に対して怒りを露にしている。

 前半、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)の介入でPKを取られ、先制を許したローマは、オウンゴールで追いついて迎えた終了間際の90分、ニコラ・カリニッチがネットを揺らす。

 劇的な決勝点と思われたが、ここで再びVARが介入。ファビオ・ピサカーネとGKロビン・オルセンが衝突した隙を突いてゴールを決めたカリニッチだが、その前にピサカーネを突き飛ばしたとしてファウルの判定に変わった。

 負傷したピサカーネの治療に5分以上の時間がかかり、結果的に試合時間が100分を過ぎた一戦は、そのままドローでタイムアップ。納得がいかないローマ陣営はダビデ・マッサ主審に詰め寄り、激しく抗議したパウロ・フォンセカ監督にレッドカードが出された。

 ローマのジェームズ・パロッタ会長は、ツイッターで「まただ。このクソったれで我々が代償を払うのにはもううんざり。今季は多すぎる」と、判定を非難。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、ジャンルカ・ペトラーキSDは「主審の姿勢は不快だった。苛立ちを生むだけだった」と激怒している。

「あのゴールを取り消すなど、考えられない。そうじゃなきゃ、もうサッカーなどできないよ。この世界で30年を過ごしたが、あの取り消しはあり得ない。そうでないと、ドレスを着てクラシックダンスでもしようじゃないか。イングランドだったら笑われるよ。バカげている」
 
 また、フォンセカ監督は「退場処分は妥当だった。それは間違いない」と、自身の抗議が度を越していたと認めたうえで、「ゴールは取り消すべきではなかった」と訴えた。

「主審ははじめ、カリアリの選手に対してファウルじゃないと言っていた。なぜ考えを変えたんだ? VARと相談して(自分で映像を確認せずに)決めたのか? そこが問題だ」

 また、『Corriere dello Sport』紙によると、『ROMA TV』で試合のコメンテーターを務めていたOBのルジェーロ・リッツィテッリは、カリニッチの得点が取り消されると「もう十分。わたしは行く」と、生中継の最中にスタジオを後にしたという。

「コメントできない。分析など不可能だ。抗議の意を示すために番組を離れる。恥ずべきだ。本当に思っていることを言ったら、訴えられてしまう」

 記事によれば、リッツィテッリはその後スタジオに戻り、自身の行為を視聴者に謝罪したとのこと。だが、ローマのOBとして怒りに震えていた様子がうかがえる。

報道によると、ローマはこの一戦でアマドゥ・ディアワラが左膝内側半月板を損傷し、エディン・ゼコも右ほお骨を骨折。ともに手術を受けることになるという。

散々な一戦となったローマは、勝点12で首位ユベントスに7ポイント差の5位。インターナショナルウィーク明けの次節は、20日にサンプドリアと敵地で対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

 

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