数的不利に、守護神のミス――。災難続きのスパーズを主砲ケインが救う! 吉田麻也は大チャンスを逸して…

2019年09月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

吉田が放った渾身のシュートは…

チームが劣勢となるなかで存在感を放ったケイン。値千金の決勝弾は、これぞエースという一撃だった。 (C) SOCCER DIGEST

 現地時間9月28日、プレミアリーグの第7節が行なわれ、トッテナム・ホットスパーとサウサンプトンが対戦した。

 トッテナムの韓国代表FWソン・フンミンとのマッチアップも注目されたサウサンプトンの日本代表DFの吉田麻也は、3日前のカラバオカップに続いて、スタメンに名を連ねた。

 試合はキックオフ直後から一進一退の攻防戦が展開される。互いに積極果敢にフォアチェックにいき、局面で肉弾戦を演じ合う、激しいバトルを繰り広げた。

 主導権を握りたいホームチームは、エリクセンやウィンクスといったゲームメイカーを起点にボールを繋いだが、相手の素早いチェックに苦戦してペースを掴みきれない。

 それでも地力に勝るトッテナムは、ソン・フンミンのドリブルからゴールをこじ開ける。24分、エリア内左に侵入した韓国代表FWが、相手を引きつけてからマイナスにクロス。これをヌドンベレが左足でシュートすると、これが相手DFベドナレクに当たってゴールへと吸い込まれた。

 先制に成功して、一気に押し込みたいトッテナムだったが、31分にオーリエが二枚目の警告を受けて退場となる。

 数的不利となったトッテナムは、システムを4-4-1に変更して、何とか耐えていたものの、思わぬ形から失点を喫してしまう。39分、アルデルワイレルドのバックパスを受けたロリスが、エリア内で相手FWイングスにボールを奪われて、そのままゴールにねじ込まれたのだ。

 守護神のまさかのミスで追いつかれ、このまま流れがアウェーチームに傾くかと思われたが、トッテナムの主砲が意地の一撃を放つ。43分、速攻からエリクセンのラストパスを受けたケインがエリア内で右足一閃。強烈なショットはゴール左下隅を突いた。

 退場者に加え、守護神のミスからの失点と、ネガティブな状況が続いたなかで、トッテナムは、エースのゴラッソで勝ち越して、ハーフタイムを迎えた。

 迎えた後半、1点のビハインドを追うサウサンプトンが、立ち上がりから攻勢を強め、ボールを持つ時間も増え、じわじわとトッテナムを押し込む展開が続いた。

 ワンサイド気味にゲームを推し進めたサウサンプトンは、DFラインも敵陣へと飛び出して、相手を防戦一方にしたが、眼前に立ちはだかる堅牢を崩せない。61分にはCKから吉田がヘディングシュートを放ったが、渾身の一撃は、相手守護神ロリスの汚名返上となるファインセーブに阻まれた。

 その後も、両ワイドを使った攻撃で、果敢に敵陣に攻め入ったサウサンプトンだったが、ラストプレーの精彩を欠き、決定機の創出には至らない。かたやトッテナムは、ロリスを中心にした守りで我慢強く耐え続けた。

 結局、ホームチームは、アウェーチームの猛攻を何とか凌いで、試合は2-1で終了した。

 難敵との激闘を制して、公式戦4試合ぶりの白星を挙げたトッテナムは、暫定4位に浮上。一方、決め手を欠いたサウサンプトンは、降格圏の18位と勝点2差の14位に順位を落とした。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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