「カシマで勝つのは難しい…」「絶望的なデータ」鹿島vs広州恒大の大一番を前に中国メディアは超悲観的!?

2019年09月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

推定市場価格は「9000万ユーロ」対「2100万ユーロ」

第1レグの鹿島は、タリスカ(中央)らを擁する広州恒大の強力アタッカー陣を完封。敵地でスコアレスドローに持ち込んだ。(C)Getty Images

 ひと足先に名乗りを上げた浦和レッズと、アジア・チャンピオンズリーグ準決勝で対峙するのはどちらの強豪か。
 
 水曜日にカシマスタジアムで開催される、鹿島アントラーズ対広州恒大(中国)の大一番。広州での第1レグはスコアレスドローに終わっており、勝利したほうが文句なしの4強入りを果たす。一方で得点を奪い合っての引き分けだと、アウェーゴール規定により、鹿島のアジア2連覇の夢は露と消えてしまう。
 
 運命のキックオフまであとわずかだが、中国の大手スポーツ紙『新浪体育』は「きわめて困難なミッションだ。カシマで勝つのは難しい」と銘打ち、意外にもかなり悲観的な論調を展開している。
 
「第1レグでアウェーゴールを与えなかったのはポジティブに捉えられるが、やはり勝利できなかったのは痛恨だった。広州恒大の選手たちはとにかくコンディションが芳しくない。先週水曜日にエウケソンをはじめとする中国代表の面々は、モルディブに遠征してワールドカップ予選を戦った。そこから広州恒大の代表選手たちは、中1日で中国超級リーグ、江蘇舜天とのアウェーゲームに臨んだ。なす術なく1-3の完敗を喫し、さらに今度は中3日で日本に乗り込んで鹿島戦を戦うのだ。その疲労度は尋常ではない」
 
 さらに、ここ最近のチームの低調ぶりを象徴しているのが、ブラジル代表MFタリスカの不出来だという。「長らく怪我で欠場していたタリスカは7月下旬に戦列復帰を果たしたが、以前のような躍動感がまるで見られない」とばっさり。「水曜日の鹿島戦でも不調のままなら、広州恒大に明るい展望などまるで描けないだろう」と断じた。
 
 加えて、中国クラブとカシマスタジアムの相性にも言及。ACLが発足して以降、中国勢はカシマに乗り込んで10試合を戦ったが、1分け9敗と一度も白星を挙げていない。「もはや絶望的なデータで、引き分けたのは昨年の上海申花が初めてだ(1-1)。広州恒大は2015年と17年に鹿島と戦い、2度ホームで勝ち、2度アウェーで敗れている」と記し、「アジアでもっとも勝利するのが難しいスタジアム。ホームの大声援にアウェーチームは圧倒されるのだ」と綴っている。

 
 そして「広州恒大の全選手の推定市場価格はおよそ9000万ユーロ(約112億5000万円)で、鹿島の2100万ユーロ(約26億2500万円)を大きく上回る。だがそんなものは今回の条件下ではなんらポジティブな要素とはならない」と論じた。
 
 とはいえ、広州恒大は現在国内リーグでは首位を快走中。エウケソン、パウリーニョ、タリスカのブラジル人トリオが織り成す攻撃はやはり脅威だ。同紙は「Jリーグで猛烈に調子を上げている鹿島は確かに強敵だが、広州恒大も自信を持って臨めば活路は見出せる」とし、「0-0からの延長戦、PK戦も覚悟しなければならないだろう」と予測。それでも最後は「怪我人が多くメンバーが日替わりの守備陣が、鹿島の攻撃をゼロに抑えられるだろうか……」と不安を募らせた。
 
 はたして、カシマ決戦はいかなる結末を迎えるのか。鹿島にはすっきりと勝利を収め、浦和との"東ゾーン優勝決定戦"に駒を進めてほしいところだ。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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