【藤田俊哉の目】これぞ“アジアのアウェー”だったミャンマー戦。MVPを挙げるとするなら…

2019年09月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

練習場にはシャワーはなく、芝生のグランドとも言えない環境で…

雨季のミャンマーでの試合は大雨が降りしきる中で行なわれた。相手のラフプレーに互いに色めき立つ場面も。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 オランダ・フェンロでコーチとして活躍したのち、本場・イングランドのリーズ・ユナイテッドの強化スタッフ入り。現役引退後は欧州クラブの監督を目指し、活躍の場を海外に移した藤田俊哉氏は、長年培った海外でのキャリアを活かすべく、昨年9月から「欧州駐在強化部会員」という日本協会の新ポストに就任した。"世界の目"を持つ日本代表のキーマンに直撃する連載インタビュー。今回は「ワールドカップ2次予選・ミャンマー戦」の印象について話を伺った。

――◆――◆――

――ワールドカップ・アジア2次予選の初戦、ミャンマー戦は2対0で勝利しました。現地入りしてからの日本代表チームの状況はいかがでしたか。
「ミャンマーは"これぞアジアのアウェー"というような困難な環境だった。コンディション調整が大変だったけど、与えられた環境の中で、選手たちは試合に集中して臨めていたのは良かった」
 

――具体的に、どのあたりが大変でしたか。
「雨季のミャンマーはスコールがすごかった。練習場も厳しい環境。Jリーグでは考えられないような場所で、シャワーはなかったし、芝生のグランドとは言えないドロドロのぬかるんだ状況だった」

――試合当日も土砂降りの雨でした。ピッチもデコボコでした。
「選手たちは必要以上にボールコントロールに神経を使うことになったけれど、それにも上手く対応した。あまりにも練習場のピッチコンディションが悪かったから、当日はむしろ良く見えたのではないかな(苦笑)」

――試合は、前半16分に中島のゴールで先制し、26分には堂安の浮き球のパスから南野のヘディングで追加点を奪いました。
「あの2ゴールで、日本は試合のペースを握ることができたから、入り方は理想的な展開だった。それ以降もチャンスを作り続けていたんだけど、なかなか追加点を奪えなくて、後半はスムーズさを欠いてしまった」

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