「正直、狂いそうになる」バルサ守護神テア・シュテーゲンがドイツ代表での控え扱いに“本音”を吐露

2019年09月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

ドイツの正GKの座を射止めるには大きな壁が

世界有数の実力を持つテア・シュテーゲン。だが、代表では第2GKに甘んじている。 (C) Getty Images

 バルセロナで特大の存在感を示し、正守護神としての絶対的な地位を確立しているマルク=アンドレ・テア・シュテーゲン。だが、ドイツ代表では定位置を確保できず、長らく2番手に甘んじている。

 ドイツは世界屈指の「GK大国」だ。ゼップ・マイヤーやハラルト・シューマッハ、オリバー・カーンなどの超一流の守護神が代表のゴールマウスを守ってきた一方で、多くの名手たちがベンチを温めてきた歴史がある。

 現代表では、悲しいかなテア・シュテーゲンがその境遇を味わっている。そう、絶対的守護神のマヌエル・ノイアーがいるからだ。

 18年のワールドカップでは、大会直前までノイアーが故障で長期離脱をしていたため、ついに先発の座を勝ち取ったかに思われた。だが本大会でゴールマウスを守ったのは、コンディションが万全とはいえない6つ年上の先達だった。テア・シュテーゲンの失望は想像に難くない。

 現在27歳となったバルサの守護神は、クラブとは異なる自身の扱いにウンザリすることもあるようだ。ドイツ・メディア『T-Online』の取材に応じ、ポジション争いへの"本音"を漏らしている。

「正直、ちょっと気が狂いそうになる時はある。どれだけ自分がベストを尽くしても、望んだ場所にいられないからね」
 しかし、初めて代表招集を受けてから7年が経っているテア・シュテーゲンは、「時間とともに自分自身への答えを見つけたよ」と、第2GKという境遇に、メンタル面を改善していったことを明らかにした。

「プライオリティーを設定するようにしたんだ。もちろん、代表で成功したいし、大きな目標はこの国で1番のGKになることにある。でも、何を差し置いてもというわけじゃない。フットボールはひとつのことだけど、人間性はもっと大事だ。ナンバーワンになることは簡単じゃない。けど、耐えることもフットボールの一部なんだと思うようにしている」

 ノイアーの壁を超えるのは容易ではない。だが、気持ちを切らさずに自分の役割を全うしていけば、いつか日の目を見る時が来るはずだ。テア・シュテーゲンには、その実力が十分に備わっている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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