日本代表スタッフ藤田俊哉氏に訊く――注目される東京五輪世代の移籍。期待のストライカーに挙げたのは?

2019年09月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

「(アジア2次予選は)楽観視しているわけではないが、楽なグループに入った」

ミャンマー戦に起用されれば、日本代表史上最年少での出場となる久保。写真:徳原隆元

 オランダ・フェンロでコーチとして活躍したのち、本場・イングランドのリーズ・ユナイテッドの強化スタッフ入り。現役引退後は欧州クラブの監督を目指し、活躍の場を海外に移した藤田俊哉氏は、長年培った海外でのキャリアを活かすべく、昨年9月から「欧州駐在強化部会員」という日本協会の新ポストに就任した。"世界の目"を持つ日本代表のキーマンに直撃する連載インタビュー。今回は「ワールドカップ2次予選」から話を伺った。


――◆――◆――

――先日、カタール・ワールドカップ2次予選のミャンマー戦に向けた日本代表メンバーが発表されました。
「ミャンマー戦は、次のワールドカップに向けた第一歩となる試合。森保監督が話していた通り、今回は現状のベストメンバーで臨むことになった。対戦相手のレベルはどうであれ、ワールドカップ初戦を迎えるにあたり、チーム戦術を理解している選手たちのなかで、ベストなメンバーを選んだ。今回の発表には、森保監督の信念が表われていると感じる」
 
――日本は、キルギス、タジキスタン、モンゴル、ミャンマーと同じグループに入りましたが、どのような印象でしょうか。
「日本の実力を考えれば全勝して当然となる。その内容も圧倒して勝ち抜いていきたい。第2ポッドに入っていたイラク、ウズベキスタン、シリアといった難敵を回避できたことも大きい。決して楽観視しているわけではないけれど、楽なグループに入ったなという印象だ」
 
――今回の2次予選は、東京五輪世代を中心に戦うべきではないか、という意見もありました。
「もちろん、そうした意見もある。東京五輪は日本サッカー界にとって特別なイベント。それが1年を切っているわけだから、コパ・アメリカのように"五輪代表強化"の舞台がこれからも必要だ。だからこそ、今回も同時期にU-22代表チームは北中米遠征を行なう。今後もアウェー遠征を行なうわけだが、東京五輪世代中心の強化とA代表の強化を同時に行なう難しさは、今後も続いていく。ただし、大きなグループの強化と考えて準備していけば、五輪後のA代表のさらなる強化にもつながる。集まれる機会が限られるなかで、どのように2つのチームの強化を図っていくか。これからも積極的に議論を重ねていく必要がある」
 

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