「FWの選手に助言をするなら…」F・トーレスが引退試合で残したストライカーとしての金言

2019年08月24日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「やはりゴールを決め続けなければいけない」

F・トーレスがFWとしての持論を語った。写真:徳原隆元

 8月23日、J1リーグ24節のサガン鳥栖対ヴィッセル神戸の一戦で、フェルナンド・トーレスが現役を引退した。
 
 ゲームは1-6で鳥栖が神戸に大敗したが、F・トーレスは果敢にゴールに迫った。63分と終盤にはペナルティエリア内でこぼれ球に反応したものの、シュートは惜しくも枠の外。有終の美を飾れなかったが、チャンスに絡んだプレーでは大いに会場が沸いた。
 
 ラストマッチはノーゴールに終わったが、これまで欧州などのトップレベルで多くの得点を決めてきたワールドクラスのストライカーであることに変わりない。そんなF・トーレスが引退試合の後、FWとしてプレーしてきたことについて、こう語っていた。
 
「ひとりの人間がFWを選んで、そこでプレーしていくと選んだのであれば、ゴールを決めなければならないです。その人間がレギュラーとしてピッチに立っているということは、ゴールを決めているから。だから、やはりゴールを決め続けなければいけない。良いプレーをしたとしても、ゴールを決めなければ監督から外されてしまいます」
 F・トーレスが世界的なストライカーとして、スター街道を突っ走る原動力となっていたのは、紛れもなくゴールである。アトレティコ・マドリーやリバプールのみならず、スペイン代表でも多くの貴重な得点を決めて評価されてきた。

 だからこそ、F・トーレスは最後に次のような金言を残した。

「なので、FWの選手に助言をするなら、『ゴールを決めなさい』。別に上手いプレーをしろとか、そんなことは要らないです。『ゴールを決めろ』それだけを言いたいです」
 
 F・トーレスのゴールは残念ながらもう見れない。ただ今度は、この世界的ストライカーのラストメッセージを体現するような、日本人FWの台頭に期待したいところだ。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)

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