浦和か、G大阪か――「11.22 頂上決戦」を4つのポイントから展望

2014年11月21日 塚越始・大木勇(週刊サッカーダイジェスト)

「勝てる気しかしない」と浦和の柏木。

覇権の行方を左右する、文字通りの大一番。勝利の凱歌を上げるのは、浦和か、それともG大阪か――。 (C) SOCCER DIGEST

 勝点61で首位に立つ浦和レッズと、同56で2位につけるガンバ大阪。J1優勝を争う両雄が、11月22日の32節、浦和のホームの埼玉スタジアムで激突する。浦和は勝てば8年ぶりの優勝が決まる。逆転優勝へ、勝つしかないG大阪。激戦必至の「頂上決戦」を、週刊サッカーダイジェストの担当記者が展望する。
 
浦和担当:塚越 始(週刊サッカーダイジェスト)
G大阪担当:大木 勇(週刊サッカーダイジェスト)
 
――◆――◆――
 
「決戦」に向かうチームの状態、雰囲気は?
 
【浦和】
 ルーキー関根の劇的な決勝ゴールで勝った31節の横浜戦から決戦まで約3週間は、11月15日に川崎と練習試合(30分4本で0-2で敗れる)を組み、戦術を確認しながら実戦感覚を取り戻した。この1週間は、球際の激しさも増した、引き締まった雰囲気のなかで練習メニューをこなした。
「『やれる』という気持ちがみんなのプレーにも出ている。勝てる気しかしない」と力強く語ったのは柏木だ。
 
【G大阪】
 31節の仙台戦はロスタイムに同点ゴールを許して引き分けに終わり、チーム内にやや重苦しい雰囲気が漂ったが、それもナビスコカップ優勝で霧散した。11月15日には「仮想・浦和」として広島と練習試合。出場を見合わせたパトリックと大森も18日から練習に合流し、代表組の3人(遠藤、今野、東口)を除けば、調整は順調に進んだ。
怪我人や出場停止などの懸念材料は?
 
【浦和】
 30節の鹿島戦で右腓骨を骨折した興梠が、11月20日の全体練習に部分合流した。スパイクを履いてライニングなどをこなしたが、「まだ本来のプレーはできない」と紅白戦には参加せず。G大阪戦の出場はさすがに厳しいが、「このガンバ戦を目指してやってきた。まだ恐怖はある。ただ自分としては、弱かった部分を強化してレベルアップできたと思っている」と熱い気持ちを見せていた。
 
【G大阪】
 最も懸念されるのは、アギーレ体制下の代表に初招集された遠藤、今野、東口のコンディションか。とりわけ遠藤は2試合連続で先発しており、14日のホンジュラス戦と18日のオーストラリア戦を終えて、中3日で浦和戦を迎えるだけに、疲労は多少なりとも蓄積しているだろう。

次ページ宇佐美&パトリックに良いボールが入れば。

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