京都橘が初のベスト4!「兄ちゃんを超えた」先制弾のFW梅津倖風には背中を追い続ける兄の存在があった

2019年07月30日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「お兄ちゃんが全国で活躍しているのを見て…」京都橘に進路を決めた理由は兄・凌岳の影響

梅津倖風は開始6分にチームに勢いをもたらす先制点をゲット。初のベスト4進出に貢献した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 7月30日、インターハイ(全国高校総体)の準々決勝が沖縄県で行なわれ、京都の名門・京都橘が新潟代表の北越に2-1で勝利し、それまでの最高成績だったベスト8(2017年)を塗り替え、初のベスト4進出を決めた。

 京都橘はボランチを中心にテンポよく敵陣でボールを回し、前半6分に左サイドを持ち上がったFW梅村脩斗(3年)のクロスを、ファーサイドに走り込んでいたFW梅津倖風(3年)がヘッドで押し込み、幸先良く先制する。前半アディショナルタイム2分にもMF湊麟太郎(3年)のゴールで追加点。後半は息を吹き返した北越の猛攻を受け、試合終了間際に失点するもそのまま逃げ切り、勝利を収めた。

 チームに勢いをもたらす自身の今大会初ゴールとなる貴重な先制点を挙げた梅津はゴールシーンについて、「前のスペースにドリブルする脩斗が見えた。そこでしっかりと打開してクロスを上げてくれた。僕は押し込むだけだった。早い段階で点が取れたので、余裕を持てたかなと思います」と振り返った。
 
 梅津には2つ年上の兄がいる。兄の名は凌岳。正確なトラップ、パス、ドリブルを操る技巧派のMFで、京都橘で3年間10番を背負い、現在は東洋大学サッカー部に所属する。弟・倖風はフィジカルを活かしたボールキープを武器としており、プレースタイルは違うが、弟は常に兄の背中を追いかけてきた。
 
「お兄ちゃんが全国で活躍しているのを見て、自分も京都橘に行きたいなと思うようになりました。(京都)橘だけしか考えていなかったですね」

 兄には大会前、「頑張れよ」と一言声をかけられたという。京都橘としては初のインターハイベスト4。サッカー部の最高成績を超えると同時に、兄の記録も塗り替えた。
 
「今日の夜までに、連絡してこなかった場合は僕から送ります。祝えよと。兄ちゃんを超えたぞと(笑)」
 
 京都橘は明日の準決勝で、前回大会準優勝の強豪、桐光学園(神奈川)と相まみえる。
 
取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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