「僕の時代はもう終わった」「あと1年…」イニエスタがバルサ戦後に吐露した古巣への想い

2019年07月28日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

「奇妙な気分だった」

古巣バルサを相手に前半のみプレーしたイニエスタ。得意のキラーパスでファンを沸かせた。写真:山崎賢人

[Rakuten CUP]ヴィッセル神戸0-2バルセロナ/7月27日/ノエビアスタジアム神戸
 
 18年5月に退団するまで、下部組織時代を含めて22年間に渡って在籍したバルセロナと対戦したアンドレス・イニエスタ。試合は0-2で敗れたとはいえ、一瞬の隙を突くパスで決定機を作り出し、元同僚たちを相手にさすがの存在感を見せつけた。
 
 日本の報道陣へ対応した後、母国メディアにも囲まれた元スペイン代表MFは、こう試合を振り返った。
 
「奇妙な気分だったよ。長い間ともに戦ってきた選手たちと、今日は敵として対戦したんだからね。でもいざゲームが始まると、しっかり自分のプレーをして、良い印象を残すことしか考えていなかった。楽しかったし、試合も満喫できた。全体的にチームも悪い出来ではなかった。特別な1日になった。満足しているよ」
 
 そして、「バルサを退団したことに対して、ノスタルジーや後悔の念が沸いてくることはなかったか?」と質問を受けると、「後悔なんて表現はキツすぎるよ。もうあの時は、バルサでプレーしたいという気持ちもパワーも僕の中にはなかったんだ」と返した後、次のように続けた。
 
「もう1年やって、バルサの選手としてこのヴィッセル戦でプレーしたかったという思いもあるよ。でも僕の時代はもう終わったんだ。いまは別の場所で、違った形で楽しんでいる」
 
 退団を決断するまでには、葛藤があったことを吐露した名手は、しかし清々しい表情を見せた。
 
「今日は満足だ。ここでバルサと試合ができて楽しかった。チームメイトと再会できて嬉しかったし、良い思い出になったよ」
 
取材・文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)
協力●下村正幸

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