ラムジー、サッリ、アンチェロッティ…名物女性教師が“教え子”たちの語学力を採点!最も優秀だった生徒は?

2019年07月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

マッツァーリは「報道ほど悪くなかった」

サッリ(左上)、アンチェロッティ(右上)、カペッロ(左下)、ラムジー(右下)は、いずれもイタリアーノさんに語学を学んだ。(C)Getty Images

 アーセナルを退団し、ユベントスに移籍したウェールズ代表のアーロン・ラムジーは、新天地での入団会見でイタリア語を披露して賛辞を受けた。

 ラムジーにイタリア語を教えたのは、ローマ出身で英国に住む教師のシモーナ・イタリアーノさんだ。7月22日付イタリア紙『Gazzetta dello Sport』のインタビューで、イタリアーノさんはラムジーについて「思考に柔軟性があり、学ぶ意欲がある。正しい姿勢だわ」と称賛している。

「イタリア語」「イタリア人の」という意味の名字を持つ52歳の女性教師は、ファビオ・カペッロ、カルロ・アンチェロッティ、マウリツィオ・サッリ、ワルテル・マッツァーリなど、イングランドで指揮を執ったイタリアの名将たちに英語を教えてきた。

 初めて教え子に持った大物は、カペッロだったという。イタリアーノさんは「父親が教師だっただけあり、文法のルールをとても重視していた」と振り返る。また、アンチェロッティも「優秀だったわ」と褒め称えている。

「人柄も抜群で、とても気前がいいの。よくレッスンにサラミを持ってきてくれたわ」

 直近では、チェルシーを指揮したサッリも"指導"した。イタリアーノさんは「彼も本当に素晴らしかった。すぐに単語や慣用句を吸収するのよ。オープンで、好奇心が強い」と絶賛。一方で、プレミアリーグ挑戦時に英語力を批判されたマッツァーリについては、「報道ほど悪くなかった」と擁護した。

「マスコミは最初から彼を標的にした。それで、公の場で英語を使って表現するうえで、精神的な足かせができてしまったのよ。でも、レッスンでは会話できていた。語学は最初のインパクトが重要なの。そこで困難が生じれば、乗り越えるのは難しくなる」
 
 では、選手の中でもっとも優秀な生徒はだれだったのか。この質問に、イタリアーノさんは「おそらく(ダビデ・)ザッパコスタね」と回答。「(マルコ・)ボリエッロも優秀だった。利発な人だった」とつけ加えている。

 チェルシーではなかなか本領を発揮できていないイタリア代表DFザッパコスタだが、英語力はピカイチなようだ。

 その例からも明らかように、語学力がピッチ上での活躍を保証するわけではない。だが、レアル・マドリーに加わった久保建英が流暢なスペイン語を駆使してすっかりチームに溶け込んでいるように、コミュニケーション能力が成功の重要な一要素なのは間違いないだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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