ポグバよ、何処へ――。敏腕代理人も認めてマンU退団が確実となった男の行く先はマドリーか?ユーベか?

2019年07月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

ユナイテッド退団はほぼ確実

ポグバのユナイテッド退団の意思は固い。新天地は果たして……。 (C) Getty Images

 フランス代表MFポール・ポグバの去就はいかなる決着をみるのか。その動向がますます注目を浴びている。

 2017年8月、ユベントスから下部組織時代に所属したマンチェスター・ユナイテッドに当時の世界最高額となる移籍金1億500万ユーロ(約126億円)で舞い戻ったポグバ。だが、復帰後はカルチョで放ったような絶対的な存在感を失っている感が否めない。

 とりわけ昨シーズンは最悪だった。キャプテンの座を剥奪されるなど、ジョゼ・モウリーニョ前監督との確執が表面化し、その指揮官が12月に辞任した後も、覇気の感じられないパフォーマンスに終始。その怠慢さがユナイテッドの大不振に繋がったのは言うまでもない。

 そんなポグバは2021年6月までユナイテッドと契約を結んでいるが、本人に残留する意思がないのは明確である。先月6日に、自身のスポンサーとなっているアディダスのイベントに出席した際には、「ワールドカップ優勝ができて嬉しい1年だった」としたうえで、次のように明言したのだ。

「マンチェスターに戻ってきて3年で良い時と悪い時があったなかで、とくに昨シーズンはチームのなかで色々あった。僕にとってはベストシーズンだったけどね。ただ、タイミング的には、そろそろ新しい場所で、新しいチャレンジをするべきじゃないかと思っている。皆さんの噂するように色々と考えているよ」

 この発言を受け、ユナイテッドも無理に慰留するのを諦めたようだ。英公共放送『BBC』によれば、現地時間7月7日からオーストラリアで始まるキャンプの開始日以降も休暇が欲しいというポグバの訴えを、オレ・グンナー・スールシャール監督が受諾したというのだ。

 今月1日のユナイテッドの始動日にも姿を見せなかったポグバについて、代理人のミーノ・ライオラは、「監督をはじめ、オーナーやクラブの誰もがポールの願いを知っている。全員が移籍の意志を分かっている。我々はそれを進めている段階だ」と明言した。

 では、移籍先はどこになるのか。現時点では、古巣のユベントスと同胞のジネディーヌ・ジダン監督が率いるレアル・マドリーが有力視されている。英紙『The Sun』など複数のメディアよれば、とりわけマドリーは、「新しい場所」での挑戦を望む本人の希望のようだ。

 ただ、マドリーは、今夏の移籍市場でエデン・アザールやルカ・ヨビッチを獲得し、すでに総額3億300万ユーロ(約378億8750万円)とも言われるクラブ史上最高額の投資を行なっている。そのため、最低でも8000万ユーロ(約100億円)前後の出費が必要とされるポグバの獲得には、ガレス・ベイルやハメス・ロドリゲス、マルコ・アセンシオ、ダニ・セバージョスら放出が囁かれる選手の売却益で収支を整えなければ、ファイナンシャル・フェアプレーによって処分を受ける可能性が高い。

 とはいえ、プレミアリーグの移籍市場のデッドラインは8月8日であり、ユナイテッドが代役を獲得する時間を考えると、時間的余裕があるわけではない。そのなかでマドリーがユナイテッドといかに折り合いを付けるかが、ポイントとなりそうだ。

 果たして、ポグバはどのような決断を下すのか。キャリアの岐路に立つ男の決断に注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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