「ルール違反」「強く抗議する」アトレティコがバルサを糾弾する公式声明を発表!グリエーズマン移籍は破談か?

2019年07月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

3月には合意していた

グリエーズマンの新天地はどこになるのか? 本人はバルサでのプレーを望んでいるが……。(C)Getty Images

 どうやら泥沼化の様相を呈してきた。

 現地時間、7月5日、アトレティコ・マドリーは公式声明を発表。アントワーヌ・グリエーズマンの移籍に関する、一連のバルセロナの対応を厳しく非難した。

 声明によると、グリエーズマンは5月14日に首脳陣に対して、今シーズン限りで退団する意思を伝えたが、実は3月にはバルサと合意に達していたという。しかも、交渉が始まったのは2月中旬、ユベントスとのチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝トーナメント1回戦の・第2レグの直前だった。

 ちなみに、この試合でグリエーズマンは完全に精彩を欠き、チームも0-3の大敗を喫して敗退が決まっている。このフランス代表FWが先日、「もうどこに行くかは決まっている」と発言したのは、この合意が念頭にあってのことだったのは間違いない。

 このCLのユーベ戦はもちろん、ラ・リーガではほかでもないバルサと優勝を争っている時期であり、「シーズン中に契約関係を破る行為をしたことに対し、両者(バルサとグリエーズマン)、とくにバルサの行動に強く抗議する。ルールに違反して選手と交渉し、スポーツにおける基本的原則を破り、我々と何百万人というファンに大きな損害を与えた」と厳しく糾弾している。

 また、グリエーズマンの契約解除金は7月1日より2億ユーロ(約250億円)から1億2000万ユーロ(約150億円)に下がっているが、この支払いに関してバルサが延期を求めていることも明らかにした。ただ、アトレティコは、バルサが上記のような不誠実な対応をしたため、これを拒否したという。
 
 ここにきて、バルサはパリ・サンジェルマンのネイマールの再獲得に動いているが、グリエーズマンの契約解除金を一括で支払ってしまえば、その補強費が賄えなくなってしまう。つまり、ネイマールを諦めるか、フィリッペ・コウチーニョやイバン・ラキティッチあたりを早急に売らない限り、グリエーズマンを手中にすることはできない状況になっている。

 アトレティコは、グリエーズマンに対しても次のようにコメントしている。

「我々は、グリエーズマンと彼の代理人を務める姉、弁護士に対し、次の日曜日に、他の選手と同様にクラブの施設に来るように指示した」

 はたしてバルサへの移籍は実現するのか。ネイマールの後釜としてパリSGに向かうのか。はたまた、急転直下で残留するのか。

 アトレティコで5シーズン背負った「7番」は、この程加入が決まったポルトガルの新鋭ジョアン・フェリックスが継承することが決まっている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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