ブンデス1部の日本人選手在籍数がここ10年で最低に? 5年前は12人がプレーしていたが…

2019年07月05日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

香川と鎌田は退団が確実

昨シーズンのブンデス1部で好印象を与えたのは大迫(左)と長谷部(右)ぐらいだ。(C)Getty Images

 FC東京からレアル・マドリーのカスティージャ(Bチーム)への移籍が決まったMF久保建英をはじめ、名古屋グランパスからオランダのAZ入りをするDF菅原由勢、ベルギーのシント=トロイデン(STVV)行きを発表したベガルタ仙台のGKシュミット・ダニエルなど、日本人選手の欧州挑戦が続々と決定している。
 
 数年前まで、ヨーロッパへ渡る日本人選手の主流は、ブンデスリーガだった。香川真司、岡崎慎司、乾貴士など、ドイツからステップアップしていった選手は少なくない。
 
 ただ、最近では日本人選手の存在感が希薄になっている。18-19シーズンのブンデスリーガを振り返ると、フランクフルトの長谷部誠がリベロとして新境地を開拓してヨーロッパリーグ4強入りに貢献したり、ブレーメンの大迫勇也がバイエルン戦でゴールを決めたりと、いくつか明るいトピックはあったが、全体的にサムライたちには厳しいシーズンとなった。
 
 原口元気と浅野拓磨が所属していたハノーファー、久保裕也がプレーしていたニュルンベルクは揃って2部に降格。ドルトムントの香川真司はリュシアン・ファーブル政権で出番を失い、1月にトルコのベジクタシュにレンタル移籍を決断している。
 
 ブンデスリーガにおける日本人プレーヤーの影響力は低下している。それもあってか、ブンデス1部のクラブに在籍する選手の数自体も、だんだんと少なくなっている。

 過去5年を見ても、12人(14-15シーズンの開幕時点。以下同)→10人(15-16シーズン)→8人(16-17シーズン)→9人(17-18シーズン)→7人(18-19シーズン)と、減少傾向にあるのがわかる。

 新シーズンは、その数がさらに少なくなる可能性が高い。プレーするのがほぼ確実なのは長谷部(フランクフルト)と大迫(ブレーメン)のふたりのみ。香川と鎌田大地は、それぞれベジクタシュからドルトムント、STVVからフランクフルトへとレンタルバックされているものの、退団が確実視されている。

 もちろん、移籍市場は8月末まで開いており、新たにブンデスリーガに挑戦する選手も出てくるかもしれないが、過去10年を遡っても最少の在籍数になるのは間違いなさそうだ。

 それぞれ、ポルトガルとオランダで声価を高めて日本代表に定着した中島翔哉と堂安律のように、現在はブンデスリーガよりもワンランク下のリーグからステップアップを窺う日本人選手が増えている傾向にあると言えるだろう。
 
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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