国際舞台で声価を高めた三好康児、田中碧、齊藤未月… 東京五輪世代MF陣のクラブでの立ち位置は?

2019年07月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

世界で躍動した選手たちがJリーグでも存在感を放つ

5・6月の国際大会では東京五輪世代の選手たちが躍動。写真は、左上から時計回りに安部裕葵、三好康児、伊藤達哉、中山雄太、田中碧、齊藤未月。写真:サッカーダイジェスト

ウルグアイ戦で2ゴールの三好康児はコパ・アメリカで大きなインパクトを残した。そして齊藤未月はU-20ワールドカップで、田中碧はトゥーロン国際大会で活躍し、株を上げている。果たして、東京五輪世代の中盤は来年の五輪本番に向けていかなる現状にいるのか。5月、6月に行なわれた国際大会後の若手有望株の立ち位置を展望する。
 
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 五輪世代の中盤において、これからの活躍に期待が高まる筆頭が、横浜の三好康児だろう。東京五輪世代の強化として位置づけられたコパ・アメリカで、A代表に初招集されると、第2戦のウルグアイ戦で2ゴールを決めた。そのインパクトは特大で、最も乗っているアタッカーと言っても過言ではない。横浜では序盤戦にシャドーのレギュラーを務めていたが、12節の神戸戦から右ウイングで途中出場という立ち位置だった。ウルグアイ戦では右サイドハーフだっただけに、代表で得た好感触をクラブにも持ち込みたい。帰国後の17節・FC東京戦では、途中出場から追撃弾につながるチャンスメイク。調子は上々のようだ。
 
 やはり国際大会で得た経験は貴重で、U-20ワールドカップに出場した湘南の齊藤未月は、大会後に「海外の選手と戦うのは面白い。日本とは違う」と振り返っていた。ボランチで球際を激しく戦い、大会のなかでも強みが増していただけに、そのタフさをクラブでも発揮したい。大会前から湘南で主軸だったが、ますます重要な存在になるだろう。
 
 その齊藤と同様にU-20ワールドカップで評価を上げたのが、横浜の山田康太と東京Vの藤本寛也だ。前者は同大会の全4試合に左サイドハーフで先発し、豊富な運動量と見事なパスワークを発揮。後者は3-0で快勝したメキシコ戦でボランチとして巧みにゲームメイクし、2アシストをマークした。大会後、横浜の山田はJ1リーグ16節・松本戦で今季初スタメンを飾り、コンビネーションで好プレーを見せ、藤本は東京Vで右サイドハーフ起用が多かったが、ボランチに固定されている。山田も藤本もU-20ワールドカップの経験を、クラブで活かしている。
 
 彼らと同世代である鹿島の安部裕葵は、U-20ワールドカップではなくコパ・アメリカに招集された。チリ戦とウルグアイ戦に出場し、20歳でA代表の舞台は貴重な経験だったはず。チリ戦にボランチで先発したズウォーレの中山雄太も含め、本気の南米との試合で感じたことをクラブでどう活かせるか、注目だ。
 

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