「素晴らしい取り組みだ」ローマがSNSを活用した社会貢献で話題に! その画期的な方法とは?

2019年07月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

SNSで、行方不明の子供たちの写真を並べて紹介

ローマ入団が決まったふたり。画期的な取り組みに「誇りに思う」とコメントしている。 (C) Getty Images、(C) REUTERS/AFLO

 ローマは現地時間7月1日、レオナルド・スピナッツォーラとアマドゥ・ディアワラを獲得したことを発表。ともに完全移籍で、前者は2023年まで、後者は2024年までの契約となる。

 レンタル先のアタランタで頭角を現したスピナッツォーラは、昨年ユベントスに復帰。だが、1シーズンでイタリア王者を後にすることになった。ローマはユーベに2950万ユーロ(約38億3500万円)を支払い、ユーベには2200万ユーロ(約28億6000万円)でルカ・ペッレグリーニを売却している。

 ボローニャでセリエAデビューを果たし、2016年夏から3シーズンにわたってナポリでプレーしたディアワラの獲得には、2100万ユーロ(約27億3000万円)を投じた。一方で、ナポリにはコスタス・マノラスを手放しており、契約解除金の3600万ユーロ(約46億8000万円)を手にする。

 新たな守備陣の構築に動き出したローマは、同時に加入発表の方法にも新たな試みを導入した。SNSで新選手の加入を紹介する際、動画の画面を二分し、片方には選手の姿、そしてもう片方で複数の行方不明の子どもたちに関する情報を伝えることにしたのだ。

 これはイタリアの「Telefono Azzurro」と、アメリカの行方不明・被搾取児童センターと協力しての試み。人気フットボールクラブのSNSという、世間の認知度を生かし、人々に関心をもってもらうことが狙いだ。

 現時点ではアメリカとイタリアの行方不明の子どもたちに関して紹介しているが、今後は欧州全土の子どもたちについても情報を広めるべく、イギリスの別団体とも話し合っているところという。

 ローマによれば、「世界では毎年100万人もの未成年者が行方不明になっており、見つかったのはごくわずか。イタリアで7日にひとりの子どもが行方不明となり、そのうち家に戻ることができたのは18%だけ」とのこと。この悲しい状況を少しでも変えるために、この新たな試みを導入したという。

 SNSでは、ローマの新たな社会貢献の方法に、「素晴らしい取り組みだ」「とても素敵なことだ」などの賛辞の声が寄せられた。入団したふたりも、「自分たちの入団が社会のためになることを誇りに思う」とコメント。これらの努力が実り、子どもたちが無事に見つかることを願うばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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