マンU、DFではクラブ史上最高額の5000万ポンドで「プレミアで最も有望なSB」を獲得! 指揮官も太鼓判を押す実力とは?

2019年06月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

本人は「合流が待ちきれない」

早くもユナイテッドのユニホームに身を包んで笑顔を浮かべたワン=ビサカ。 (C) Getty Images

 現地6月29日、マンチェスター・ユナイテッドがクリスタル・パレスからイングランドU-21代表DFのアーロン・ワン=ビサカを獲得したことを正式発表。以前から報じられていた俊英SBの引き抜きに成功した。

 契約は2024年6月までの5年間で、1年の延長オプションが付与されている。移籍金の詳細については公式発表されていないものの、英公共放送『BBC』は、4500万ポンド(約65億2500万円)に500万ポンド(約7億2500万円)のボーナスが付随する総額5000万ポンド(約72億5000万円)になったと伝えている。

 クラブ史上5番目、DFとしては最高額となる移籍金が支払われたワン=ビサカは、そのポテンシャルの高さを存分に発揮している。

 クリスタル・パレスの下部組織で育ち、2018年2月25日のトッテナム戦でトップデビューを果たすと、一気に才能が開花。開幕からトップチームのスカッドに加わった2018-19シーズンは、主力として公式戦39試合に出場した。

 1対1の守備で抜群の強さを誇るだけでなく、鋭い攻め上がりからフィニッシュに絡むプレーにも定評がある21歳には、トッテナムやアーセナルなども触手を伸ばしていたとされ、今夏の移籍市場での注目銘柄となっていた。だが、ベテランのアントニオ・バレンシアが退団し、右SBの補填が課題となっていたユナイテッドが得意の札束攻勢で口説き落とした格好だ。
 
 それだけの大枚を叩いただけあって、もちろん首脳陣の期待は大きい。来る新シーズンに向けチームの再建を託されている指揮官のオレ・グンナー・スールシャールは、「アーロンは間違いなくプレミアリーグでも最も有望なディフェンダーの一人だ」と太鼓判を押した。

「マンチェスター・ユナイテッドでプレーするに相応しいメンタリティーとタレント性、価値観を待った選手だ。チームを改善、強化してくれるし、理想にピッタリと当てはまる選手でもある。

 それからアーロンは若くてハングリーで、何でも学ぼうという意識がある。彼くらいの年齢ならば重要な要素だ。彼と契約できたことを嬉しく思う。そして、これから途方もない成長をしていってくれることが楽しみで仕方がない」

 当の本人も、幼少期からの憧れであったというユナイテッドへの加入に胸を躍らせている。

「なんてことだろうね。本当に信じられないほどの感覚だよ。自分はマンチェスター・ユナイテッドの選手なんだと言えるのは、限られた選手だけの素晴らしい名誉だし、限られた人間だけが許された特権だよね。とにかくチームに合流してスタートするのが待ちきれないね」

 18-19シーズンのプレミアリーグを制した"隣人"シティに勝点32という絶望的な大差を付けられて6位に沈んだユナイテッド。その屈辱を晴らすため、今夏の移籍市場では大幅な刷新が見込まれている。

 今月12日にスウォンジーから引き抜いたダニエル・ジェームズに続く補強となったワン=ビサカの入団は、チームにいかなる変化をもたらすのか。そのパフォーマンスから目が離せない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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