森保ジャパンのコパ・アメリカ敗退に韓国メディアの反応は?「苦々しい自己慰労」「久保は競争力を立証した」

2019年06月25日 ピッチコミュニケーションズ

意地の悪い報道ばかりでなく、日本の取り組みと若い力の台頭を評価する声も

韓国メディアも久保のプレーは評価していた。(C) REUTERS/AFLO

 エクアドルに1-1で引き分け、惜しくもグループステージ敗退でコパ・アメリカの舞台から降りることになった森保ジャパンの結果を、韓国メディアも報じている。「日本、エクアドルとドロー、コパ・アメリカのグループリーグで脱落」(『SBS』)、「日本、コパ・アメリカ8強入りに挫折、エクアドルにドロー」(『ヘラルド経済』)といった具合だが、各紙が見出しでもっとも取り上げていた選手は久保建英だ。
 
 例えば『ベストイレブン』は「通じなかった久保の祈り…日本、コパから脱落」と報道。久保が右足で押し込むもオフサイドでノーゴールと判定された、後半アディショナルタイムのシーンを描写しつつ、「あれがゴールと認められれば日本の8強入りを意味するので久保も切実に祈ったが、VARは正確だった」とした。

『スポータルコリア』も「日本の嘆き、久保が"ゴール"を入れたが英雄にはなれなかった」と題した記事の中で、「日本の期待株である久保は先発でベテラン岡崎と息を合わせた。ときには2列目に下がり、パスを供給しながら試合をコントロールしてチームに活気を与えた」と評価しつつ、「もしも久保が最後に放ったシュートがオンサイドであったら日本が劇的に8強進出する状況だった」としながら、日本メディアの反応などを紹介していた。

 そうした日本メディアの論調を、「日本がまたもや苦々しい自己慰労」と皮肉っていたのは『SPOTV NEWS』だ。「結局、日本は1勝もできずコパ・アメリカから去ることになった。チリ戦で0-4の大敗を喫したとき"一進一退だった"と自らを慰労した日本メディアは、今回も同じ姿勢だ。特に久保建英と中島翔哉の組み合わせに興奮している」と報じているが、意地の悪い報道ばかりではない。
 
『スポーツ朝鮮』は、「招待チームの日本、8強進出挫折」と題した記事の中で、「23歳以下の選手中心で挑んだ日本は、一部から大会の質を落としていると非難されたが、競技力的な側面では好評を得たと言える。ブラジルの不慣れな環境下でウルグアイ、エクアドルと対等な試合を展開した。今大会を通じて頭角を現わした三好などは、お金を払っても買えない経験を積んで日本に戻る」としていたし、『OSEN』は「アジアからの招待や若手論争に日本は競争力で応えた」とタイトルを付けたコラムを掲載。大会中に起きた一連の騒動を紹介しながら、「18歳の久保は若くても競争力があることを立証した。国際舞台でも目を引く技量を誇示した。中島翔哉と三好康児も印象的な活躍を見せて、その名を全世界のファンにアピールした」と、日本の取り組みと若い力の台頭を評価していた。
 
『OSEN』は「アジア王者のカタールはベストメンバーで参加しても1分2敗のグループ最下位で予選落ちした。アジアカップでは7連勝19得点1失点の圧倒的な強さで優勝したが、南米諸国を相手には競争力を発揮できなかった」と同じく招待出場しているカタールを引き合いに出しながら、「若い日本の競争力の高さを伺い知ることができるだろう」とも報じている。森保ジャパンの可能性を韓国メディアも認めていることだけは間違いなさそうだ。
 
構成●ピッチコミュニケーションズ
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