コパ・アメリカを終え、冨安健洋が絞り出した言葉。南米勢との真剣勝負に「手応えは正直ない」

2019年06月25日 本田健介(サッカーダイジェスト)

3試合で7失点と守備陣は苦戦

エクアドル戦でも守備陣をまとめた冨安。ただ、決勝トーナメント進出は叶わなかった。(C)SOCCER DIGEST

[コパ・アメリカ/グループリーグ第3戦]日本 1-1 エクアドル/6月25日/ミネイロン
 
 コパ・アメリカに出場した日本は、6月24日(日本時間6月25日)のエクアドル戦を1-1で引き分け、2分1敗の成績でグループリーグ敗退となった。
 
 勝てば決勝トーナメント進出を決められるエクアドル戦で日本は、15分に中島翔哉のゴールで先制するも、35分に同点に追い付かれ、最後まで勝ち越し点を奪えず。
 
 失点シーンを「セットプレーの崩れからでした。シンプルに隙を見せてしまったと思います」と振り返るのはCBとして、今大会3試合にフル出場した冨安健洋だ。
 
 冨安は読みを利かせた守備でボールを奪うだけでなく、自慢のフィード力で前線をサポートしようと試みたが、エクアドルの高い位置からのプレスに苦しんだ。
 
「今日はナオくん(CBで組んだ植田直通)のほうが空いていたので、ナオくんから上手く(パスを)入れてもらうという話はしました。試合前のスカウティングでは、(エクアドルが)あそこまで(前から)くるという予想ではなかったので、いかにプレスを外して前につけられるかがポイントでしたが、そこがなかなか上手くいかなかったので、割り切ってロングボールを使うやり方に変えて、より結果にこだわりました。でも結果はついてきませんでした。これが実力だと思います」
 
 一方で、自身初のコパ・アメリカはどんな大会になったのか。その問いには、熟考しながらポツリと答えた。
 
「もっとやれたことがあると思いますし、そういうことにチャレンジしたうえでの収穫、手応えは正直ないです」
 
 守備リーダーとして臨みながら3試合で7失点。自身のパフォーマンスにも納得がいかない部分があるのだろう。それでもウルグアイ戦ではエディンソン・カバーニ、ルイス・スアレスらと対峙したように、世界的なストライカーたちとのマッチアップは、今後の糧になるはずだ。1年後に迫った東京五輪、そして2022年のカタール・ワールドカップに向けて、今大会の経験を活かしてもらいたい。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
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