ミランの新監督に就任したマルコ・ジャンパオロの履歴書――カターニャ時代に森本貴幸を指導

2019年06月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

新首脳陣はマドリードで新戦力候補の調査?

ビッグクラブを率いるのは初めてとなるジャンパウロ。その手腕に注目が集まる。(C)Getty Images

 ミランは6月19日、2018-19シーズンにサンプドリアを率いたマルコ・ジャンパオロが新監督に就任したことを発表した。

 51歳の指揮官は、セリエAで270試合、通算で324試合指揮を執った経験を持つ。00年にペスカーラでアシスタントコーチとして指導者キャリアをスタートさせ、04年にアスコリの実質的な指揮官(ライセンスがなかったため肩書きはコーチ)に就任。セリエA昇格や翌シーズンの残留に導いた。10-11シーズンのカターニアでは、森本貴幸(現アビスパ福岡)を指導してもいる。

 以降、カリアリやシエナ、前述のカターニアやチェゼーナなどを転々とし、下部リーグでも指揮を執った。

 転機となったのが15年の夏。ナポリに去ったマウリツィオ・サッリの助言もあって、その後任としてエンポリの指揮官に就任すると、1年目でチームを10位に導く。翌シーズンからは、サンプドリアに活躍の場を移し、3年連続で中位をキープした。

 監督としてのタイトルはなく、ビッグクラブに挑戦するのはミランが初めて。だが、サッリが推したというその手腕を高く評価する声は少なくなく、かつてユベントスや、シルビオ・ベルルスコーニ体制時のミランが関心を寄せたこともある。
 
 指揮官が決まったことで、ミランは補強にも注目が集まる。当然、4-3-1-2を好むジャンパオロのサッカーに適した選手がリストアップされることになるだろう。

 6月20日付の『Gazzetta dello Sport』紙は、元教え子パトリック・シックへの関心を報じた。ローマで苦しむチェコ代表FWが輝いたのは、ジャンパオロが指揮したサンプドリア時代だ。

 また、衛星放送『Sky Sport』は、パオロ・マルディーニとズボニミール・ボバンの新首脳陣が、マドリードを訪れると報じた。レアル・マドリーに"挨拶"するとともに、ダニ・セバジョスやマルコス・ジョレンテ、マリアーノ・ディアス、マルティン・ウーデゴーといった余剰戦力について調査するという。

 ファイナンシャルフェアプレー違反の問題を抱えるなか、7月9日の新体制スタートに向け、ミランの今後の動きに注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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