【ACL|広島】リフレクトによる失点は不運なのか? ブロックした野上結貴の見解は――

2019年06月18日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「最低限のことはできていたと思いますけど」

懸命に足を伸ばした野上だったが、惜しくも失点につながってしまった。写真:徳原隆元

[ACLラウンド16第1戦]鹿島1-0広島/6月18日/カシマ
 
 不運で片付けるべきではないのかもしれない。
 
 ACLラウンド16の第1戦、広島は鹿島に0-1で敗戦。24分、右サイドを土居聖真に突破され、そこからのクロスをセルジーニョに詰められて決勝点を許した。
 
 この失点シーン、土居に右サイドを切り込まれたが、右ストッパーの野上結貴が身体を投げ出してブロックに入っている。しかし、ボールは野上の足に当たって軌道が変わる。ゴール前のGK中林洋次とDF佐々木翔はわずかに対応が遅れて失点を喫した。
 
 見方によっては、不運と捉える人もいるかもしれない。そこで、野上に"仕方ない"失点だったか聞いた。
 
「最後、届いているので、僕的には守れているという感覚です。最低限のことはできていたと思いますけど」
 たしかに、スピードに乗った土居に対して、上手く対応したと感じた。だが、そのことよりも野上は失点について別の原因を挙げた。
 
「個人的には、一番は(ボールを)取ること。あのシーンも取られ方かなと思います」
 
 吉野とセルジーニョが競り合ったボールを土居に拾われ、フリーでドリブルのスピードを乗せてしまったことが問題。自陣深くまで抉られた状況で最低限の対応だっただけであって、野上はボールを奪い切るために、そんな見解を示した。
 
 ギリギリの戦いでは、DFの足に当たってボールがリフレクトし、失点につながることはありがちだ。だが、それを不運で片付けるよりも、守備で他に防げることはある。
 
 第1戦を0-1で落としたが、野上は第2戦に向けて「点を取れれば可能性は出てくる」と前を向く。そのためにも点差を最小限に抑えるべく、次戦は無失点に期待したい。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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