「俺たちはユーベじゃない!」「言い訳はするな」 インテルのウルトラスがコンテ新監督に“警鐘”!

2019年06月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

インテリスタたちはユーベ色の強い新指揮官に公式声明を出す

就任早々、サポーターたちからクギを刺されたコンテ。はたして、彼はそうした周囲の声を静められるだろうか。 (C) Getty Images

 現地時間5月31日、インテルは、アントニオ・コンテ新監督の就任を発表した。

 2年の契約を残したルチアーノ・スパレッティに別れを告げてまで、コンテを招聘したインテル。その狙いはもちろん、ユベントスやイタリア代表、チェルシーで実績を残した名将が、チームを飛躍させられると信じたからだ。

 ただ、言わずもがな、コンテはユーベのイメージが強い。現役時代にキャプテンを務め、指導者としても現在の黄金期の礎を築いた。

 そして、こちらも周知のように、両クラブは犬猿の仲だ。それだけに、インテルのウルトラス「クルヴァ・ノルド」も、新指揮官に対して、"警鐘"を鳴らしている。

 コンテ監督就任を受けて声明を発表した同ウルトラスは、「俺たちはユーベじゃない。俺たちにとって、大切なのは勝つことだけじゃない」(『Sport Mediaset』より)と、コンテにユーベで築いた哲学を「捨てろ」と言わんばかりに訴えたのだ
 
「クルヴァ・ノルドは、彼のユーベ時代や裁判(八百長疑惑騒動)の過去を決して忘れることができないと断言しておく」

「我々がなにより懸念しているのは、倫理面だ。インテリスタであるということは、対戦相手をリスペクトして勝ち、敗北や裁定を受け入れ、言い訳しようとしないことだ。インテルにふさわしいことを近く示してくれるのを願いつつ、コンテ監督の幸運を祈る」

 だが、インテル・サポーターでもあるジャーナリストのエンリコ・メンターナ氏は、コンテの裁判に言及したことや、ウルトラスのこれまでの言動に問題があったことを指摘し、クルヴァ・ノルドの声明を批判した。

「大半のウルトラスはこうだ。セリエAと各クラブが、恐れることなく、スタジアムを(ウルトラスから)解放するために動くことを願っている」

 はたして、1年ぶりに現場復帰を遂げたコンテは、周囲を納得させるサッカーを披露し、熱烈なインテリスタたちの期待に見合う結果を残すことができるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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