リバプールの快進撃を的中させた敏腕解説者、石川直宏はCL決勝をどう見る?【前編】

2019年06月01日 熊介子(サッカーダイジェストWeb編集部)

『You’ll never walk alone』には、「僕もずっと背中を押してもらっていた」

かつてFC東京でプレーし、現在は同クラブのクラブコミュニケーターやサッカー解説者として活躍している石川直宏氏は、決勝をどう予想するのか?写真:滝川敏之

 チャンピオンズ・リーグ(CL)は現地時間6月1日(日本時間2日4時)にキックオフされる。グループステージ、そして決勝トーナメントを経て残ったのは、ともにプレミアリーグのリバプールとトッテナムの2チームだ。

 決勝を独占生中継する『DAZN』でCLを取り上げる番組にも出演する石川氏は、当初から注目しているチームにリバプールを挙げていた。その予想通りに、彼らは準決勝でスペイン王者バルセロナに対して第1レグでは3点を奪われて敗れながらも、第2レグでは4-0で下すという大逆転劇をものにし、2年連続となるファイナルに駒を進めた。

――リバプールの快進撃は予想通りですね?

「そうですね(笑)。昨年のCL決勝を観戦させてもらった時、周囲が全員リバプールサポーターだったんです。戦術的に監督の(ユルゲン・)クロップが作り上げた、好守においてのチームワーク、すべて出し切るようなプレースタイルと一体感があって、すごいなと。こういうチームが勝ち上がっていくんだろうと思いました」

――『You’ll never walk alone』も聞き慣れた曲です。

「FC東京のチャントでいつも聞いていたので、親近感があります。僕もあの曲にはずっと背中を押してもらっていたので、リバプールの選手たちも心強かったと思います」

――サポーターの応援が、あの準決勝第2レグの逆転劇に繋がった?

「すごい試合でしたね。ただ、リバプールはあのバルセロナを相手にして、やるべきことが明確になったというのは良かったのかもしれないと思います。4点取って、1点も許さない。もちろん、あのバルセロナを相手に0点に抑えるというのは、本当に難しいことだと思います。ちょっとした隙があれば、(リオネル・)メッシや(ルイス・)スアレスが狙ってくるわけですから(笑)。

 ただ、試合に入った瞬間からリバプールが高い位置からプレッシャーをかけているのを見て、インテンシティを高く保つ意識を感じました。バルセロナがボールを保持しているときも、守備から攻撃のリズムを作るというか、積極的な守備からボールを奪取して前線につなげることで、攻撃のリズムも生まれていたように感じました」

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